第14回日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック地方会

ご挨拶

大会長 藤沼 康樹

  • 日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック 東京都支部 支部長
  • 日本医療福祉生活協同組合連合会 家庭医療学開発センター(CFMD)センター長
  • 生協浮間診療所

ご挨拶

2025年度日本プライマリ・ケア連合学会関東甲信越ブロック地方会へようこそ。

本大会の大会長を務めさせていただきます、東京都支部代表の藤沼でございます。

このたびは、関東甲信越ブロック地方会の開催にあたり、皆さまにご挨拶申し上げます。

この数年、ブロック地方会のあり方については、活発な議論が交わされてまいりました。
学会員の生涯学習やネットワーク構築に、より資する地方会を目指し、開催形式や内容に関して様々な試行を重ねております。

 本地方会では、パンデミックを経て普及したリモート開催の利点を最大限に活かすべく、いくつかの新たな試みを導入いたします。
特に、平日夜に連続して開催する「ブロック地方会週間」と名付けたワークショップや、現地開催での指導医講習会を企画しております。

多岐にわたる職種の皆さまが、プライマリ・ケアに関する多くの学びを得られるよう、充実したプログラムをご用意いたしました。

大会テーマは「プライマリ・ケアのニュータイプ」を求めて、といたしました。
「ニュータイプ」という言葉は、かつてアニメーション作品『機動戦士ガンダム』において人類の革新を象徴するキーワードとして用いられました。
大会長として、この激動の時代において、プライマリ・ケアにも大きな変革が求められていると確信しております。

皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。

 


実行委員長 守島 亜季

  • 日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック 東京都支部 副支部長
  • 医療法人社団つむぎ会 守島医院 院長

ご挨拶

 この度は、第14回日本プライマリ・ケア連合学会関東甲信越ブロック地方会にご参加いただき誠に有難うございます。実行委員長を仰せつかりました守島亜季と申します。
まず初めに、地方会を開催するにあたり、藤沼 康樹大会長はじめ実行委員の皆さま、そしてご支援を賜りご協力いただいた関係機関の皆様に心より御礼申し上げます。

 さて、今回の関東甲信越ブロック地方会は「プライマリ・ケアのニュータイプを求めて」をテーマといたしました。さて、「プライマリ・ケアのニュータイプ」と聞いて皆さまが思い浮かべることはなんでしょうか?また、どのような能力や技術、もしくは人物像を思い浮かべるでしょうか? そのような問いから始まるこの地方会で、テーマに沿い、広い知見をもった講師やシンポジストが集結し、時代を捉えた多岐にわたる講演やシンポジウムの開催が実現いたしました。多種多様な背景や見識をもつ皆さまが集い、さまざまな議論や意見を交わせる機会になればと願っております。

 今回は初の試みとして、地方会開催前の12月9日(火)~12月12日(金)の夜に、教育ワークショップ週間と銘打ち、連日1~2時間のワークショップやシンポジウムをオンラインで開催いたします。
医学教育や多職種連携、医療政策を含めた病院総合診療の考察など、それぞれ興味深い内容となっております。また、前日企画として、12月13日(土)午後に集合形式で指導医講習会を開催し、夜には前夜祭として懇親会を予定しており、地方会開催前から交流を深めていただく機会をもうけました。そして、12月14日(日)の地方会当日は、大会長講演、レクチャー、シンポジウム、キャリアCafé mini、そして演題発表等を3会場にてオンラインで開催いたします。このように、地方会当日だけでなく、6日間にわたり様々な企画がございますので、是非多くの皆さまにご参加いただければと存じます。

 2025年は団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、社会保障費の増大や経済活動への様々な影響を及ぼすと言われてきた年です。また、2024年の出生数は70万人を割って過去最少となり、合計特殊出生率も過去最低を更新しました。現在、私たちが直面している医療現場は、過去に類をみないほどの変革の時を迎えています。特に、東京都市部においては、他の地域と比較して、人口密度の高さ、少子高齢化の進行、社会保障制度の持続可能性などの様々な課題が重なり、さらに複雑化しています。なかでも、東京都市部における最大の課題の一つは、高齢化です。複数の慢性疾患を抱えた高齢者が増加するなかで、プライマリ・ケアの重要性が一層高まっています。地域医療の要であるプライマリ・ケアが機能しなければ、救急医療の逼迫など、高度な医療を提供する機関に過度な負担がかかり、最終的には患者の健康や生活の質が低下する恐れがあります。

 さらに、都市部ならではの社会的課題もあります。都市の特性として、独居高齢者の増加や老々介護、8050問題、社会的孤立、生活困窮者の健康格差などが挙げられます。加えて、医療・介護・福祉における労働力の不足、過重労働、そして精神的な疲弊は、患者や家族を取り巻く医療の質を低下させる要因となり、これまでのように持続可能な医療体制を維持することが将来的に難しくなる可能性が指摘されています。このような背景がある都市部で、これからの時代に必要となるプライマリ・ケアの役割と質がまさに問われています。医師だけでなく、看護師・薬剤師・栄養士・介護職など複数の職種との更なる連携、予防医療の充実、在宅医療の普及や支援、そしてテクノロジーの活用等が進まなければ、今後の医療現場はさらに逼迫し、患者や家族のニーズに応えられなくなる危うさをはらんでいます。

 今回の地方会で藤沼 康樹大会長が掲げた「プライマリ・ケアのニュータイプを求めて」は、実はとても壮大な、そして地方会だけでは終わらないテーマです。「ニュータイプ」という言葉から、1979年に放送が開始された‘あの名作’を真っ先に思い浮かべるかたも多いのではないでしょうか。まさに私自身もその世代で再放送を心躍らせながら観ていましたが、かつての幼かった自分が「ニュータイプ」という響きに漠然とした憧れをもっていたことを実行委員になり思い出しました。作品のなかで印象的だったのは、描かれる主人公や周囲の人々は決して超人ではなく、悩みや葛藤、失敗や挫折、そして人格の儚さのなかで他者との共鳴や連帯感を育み、共感力が生まれ、人間が成熟していく姿でした。これは、患者やその家族の健康や社会的課題を地域の多職種とともに包括的に診て、継続的なパートナーシップを築くなかで、身近な存在であるからこそ時に悩み葛藤するプライマリ・ケア医に通じる要素なのかもしれません。

今回の地方会を通じて、これからの時代の東京都市部において必要なプライマリ・ケアの在り方について様々な視点から意見を交わし、皆さまの貴重な知見と経験を共有しながら、未来への可能性を語り合う有意義な機会となれば幸いです。スキルアップだけではなく、心に残る大会となりますよう、実行委員一同、精一杯努めてまいります。

皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。


実行委員会

実行委員会事務局  日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック 東京都支部

  • 藤沼 康樹
  • 守島 亜季
  • 小坂 鎮太郎
  • 佐々江 龍一郎
  • 大西 弘高
  • 柴田 淑子
  • 後藤 智美
  • 芦野 朱