第14回日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック地方会

当日(12/14)企画(オンライン開催)

第1会場 メイン会場

10:00-11:30  在宅医療シンポジウム 「都市部東京に必要な在宅医療とは〜医療的ケア児から高齢者まで〜」

【シンポジスト】戸谷 剛 先生 (医療法人財団はるたか会 あおぞら診療所うえの 院長)
        永田 拓也 先生 (永田医院 院長)
        菅野 哲也 先生 (まる福ホームクリニック)

【座長】守島 亜季 先生 (医療法人社団つむぎ会 守島医院 院長 / 日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック 東京都支部 副支部長)

【ご紹介】
2000年に介護保険制度が創設され、団塊の世代が75歳以上に達する2025年以降、高齢者の医療や介護の需要がより大幅に増加するとの予測から、地域包括ケアシステムが構想された。少子高齢化の進行や核家族化、医療費抑制などを背景に、在宅医療の必要性が高まっている。特に、病院での長期入院が難しくなるなか、医療的ケア児や高齢者など、年齢や疾患を問わず「住み慣れた自宅で療養したい」というニーズが増えている。これに対応するためには、医療・介護・福祉・教育・行政などの多職種が連携し、24時間対応や緊急時の体制を整えるとともに、ICTの活用や在宅医療専門人材の育成も進める必要がある。また、介護や育児に携わる家族への支援も重要となる。誰もが安心して暮らせる「世代包括型在宅医療体制」の構築が求められており、本シンポジウムにおいて、今後の都市部においてプライマリ・ケア医に求められる在宅医療の在り方について議論し考えていきたい。


12:15-13:00  大会長講演 「プライマリ・ケアのニュータイプを求めて」

【講演】 藤沼 康樹 先生
 (日本医療福祉生活協同組合連合会 家庭医療学開発センター(CFMD)センター長/生協浮間診療所 / 日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック 東京都支部 支部長)

【司会】 守島 亜季 先生
 (医療法人社団つむぎ会 守島医院 院長 / 日本プライマリ・ケア連合学会 関東甲信越ブロック 東京都支部 副支部長)


15:15-15:45  閉会式/表彰式

 


第2会場 演題発表会場(口演)

10:00-12:00  午前演題発表

12:15-12:45  キャリアCafé mini 「ランチしながらお話ししましょう!」

13:00-15:00  午後演題発表

 


第3会場 プライマリ・ケアアップデート会場

10:00-11:00  認知症のソーシャルケア

【講師】堀田 聰子 先生 (慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 教授)

【ご紹介】


11:15-12:15  動脈硬化御三家(脂質異常、高血圧、糖尿病)

【講師】光本 貴一 先生(東京北医療センター 総合診療科)
    川幡 翔太朗 先生(東京北医療センター 総合診療科)

【ご紹介】


13:00-14:00  what it takes to internationalise your hospital/clinic

【講師】佐々江 龍一郎 先生(NTT東日本関東病院  国際診療科 部長/総合診療科)

【ご紹介】
私は英国GPとしての経験を背景に、NTT東日本関東病院において国際診療科を立ち上げてまいりました。
新型コロナウイルスとの共存が進む一方で、外国人患者の受診は再び増加傾向にあります。また国内では少子高齢化が急速に進行しており、長期的には外国人労働者、特に高度人材の確保が、わが国が国際社会において存在感を維持する上で不可欠と考えられます。こうした状況下において、外国人患者が安心かつ安全に医療を受けられる環境を整備することは喫緊の課題です。
本発表では、病院・クリニックが増加する外国人診療にどのように対応すべきかを考察いたします。


14:15-15:15  がん患者における疼痛へのアプローチ:痛みの背景を見落としていないか?

【講師】髙山 俊輔 先生(埼玉医科大学国際医療センター 薬剤部)

【ご紹介】
がん患者の疼痛が鎮痛薬で十分にコントロールできない時、安易にオピオイドの増量で対応していないでしょうか。疼痛の原因は単純ではありません。腫瘍の増大や神経浸潤、血管閉塞、骨転移などのがん関連因子のみならず、患者のケミカルコーピング、せん妄、抑うつ、オピオイド耐性といった患者関連因子も考慮する必要があります。さらに、リウマチや帯状疱疹などの既往疾患による痛みも見逃せません。効果的な疼痛管理を実現するためには、医療チーム全体での連携が不可欠です。患者の生活環境要因にも注目し、キーパーソンとなる家族をはじめ、多職種との協働により課題に対応していく必要があります。
これらの多面的な要因をどのように評価し、統合的に理解すべきなのか。そして、複雑な背景を抱える患者一人ひとりに、どのように寄り添っていけばよいのか。本発表では、薬剤師の視点から一事例を解説し、これらの問いを共に考察していきたいと思います。