講演情報

[20p-A306-10]ポリ塩化ビニルを用いた原子層転写法の開発

〇小野寺 桃子1、橋本 岳人2、渡邊 賢司3、谷口 尚3、町田 友樹1 (1.東大生研、2.リケンテクノス、3.物材機構)

キーワード:

原子層転写法,ファンデルワールス接合,グラフェン

独自に調合したポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride, PVC)膜を用いた原子層転写法を開発した。PVC粉末をシクロヘキサノンに溶解し、可塑剤としてジオクチルテレフタレート(DOP)を混ぜてPVC液を調合し、それを用いて軟質PVC膜を作製した。作製したPVC膜を用いて原子層持ち上げ実験を行った。その結果、可塑剤量と膜厚により持ち上げ温度及び原子層との吸着力が変化させられることがわかった。これを用いると、PVC膜からPVC膜への原子層の移動が可能となる。この技術は積層構造の上下を反転させる操作として応用可能であり、構造作製の可能性を広げるものである。