講演情報
[23a-B204-6]時間分解ARPESによるバルクWSe2表面励起子ダイナミクスの観測
〇(M2)吉岡 亮1,2、永井 恒平1、篠原 康1、岡本 拓也1、国橋 要司1、加藤 景子3、増子 拓紀4、関根 佳明1、日比野 浩樹5、片山 郁文2、武田 淳2、小栗 克弥1 (1.NTT物性研、2.横国大、3.名大、4.東大、5.関学大)
キーワード:
遷移金属ダイカルコゲナイド,時間分解分光,半導体光物性
2 次元半導体物質における励起子は、低次元構造特有の高い閉じ込め効果により豊富な物理現象を引き起こす。電子状態の直接的な計測である時間/角度分解光電子分光法により励起子が直接的に観測されたことを契機とし [1]、Tr-ARPES による励起子の緩和過程等の時間分解計測が注目されている。しかし、励起子が形成された直後のフェ ムト秒時間スケールでの超高速ダイナミクスは未だ十分な時間分解能で計測できていないのが現状である。本研究では、サブ 10 fs プローブ時間分解能を有する Tr-ARPES によって、層状半導体物質 WSe2 における励起子ダイナミクスを計測した。励起状態ポピュレーションが 10 fs 時間スケールで+80 meV程度シフトすることを観測したので報告する。