講演情報
[23p-12J-4][第15回シリコンテクノロジー分科会研究奨励賞受賞記念講演] Si0.1Ge0.9における室温スピン伝導の歪み効果
〇内藤 貴大1、山田 道洋2,3、我妻 勇哉4、澤野 憲太郎4、浜屋 宏平3,5,1 (1.阪大基礎工、2.JSTさきがけ、3.阪大基礎工CSRN、4.東京都市大総研、5.阪大OTRI)
キーワード:
歪み,スピン伝導,シリコンゲルマニウム
低消費電力半導体素子スピンMOSFET実現への課題の一つが半導体中の高効率スピン伝導である. 本研究ではGeに近いバンド構造のSi0.1Ge0.9における室温スピン拡散長λs, スピン寿命τsに対する歪み効果を報告する. 非局所スピン信号の電極間距離依存から見積った歪みn-Si0.1Ge0.9のλsは0.93 µmであり, n-Geの0.50 µmから増大した. これは移動度向上だけでなく歪みによる伝導帯谷のエネルギー分裂が谷間スピン反転散乱を抑制した効果と考えられる. さらに電界下では5µmのスピン伝導にも成功し,その有効性が実証された.