講演情報

[9p-N304-11]時間多重化電圧制御による多電極イオントラップ駆動システムの開発とその評価

〇大平 龍太郎1、森榮 真一1,2、宮本 真成3、中村 一平4、野口 篤史4,5,6、田中 歌子2,3,7、三好 健文1,2,8 (1.キュエル、2.阪大 QIQB、3.阪大院基礎工、4.東大、5.理研 RQC、6.InaRIS、7.NICT、8.イーツリーズ・ジャパン)

キーワード:

イオントラップ

Quantum Charge-Coupled Device アーキテクチャは、大規模な冷却イオン量子計算機の実現に向
けた有望な構成方式として注目されている。この方式では、多数のトラップ電極に動的な電圧を印加することで、量子ビットを任意の演算領域に移動・配置し、各種の操作を実行する。一方で、量子ビット数の増加に伴い、制御対象となる電極数も増加し、制御システムの規模が拡大する点が課題とされている。この課題に対して我々は、少数の制御デバイスで多数の電極を効率的に制御可能とする手法として、時間多重化による電圧制御方式を提案した。さらに、この提案方式に基づき、2 台のD/Aコンバータで10 個のトラップ電極を駆動する制御システムを開発した。本発表では、開発した制御システムの設計および性能評価の結果を報告するとともに、実際のイオントラップ実験への応用に向けた初期的な試みについても紹介する。