実践報告発表に関する倫理指針
令和7年1月20日
日本アスレティックトレーニング学会
会員 各位
日本アスレティックトレーニング学会
代表理事 越田専太郎
倫理・COI委員会
実践報告発表に関する倫理指針
日本アスレティックトレーニング学会(以下本会)では、「アスレティックトレーニングの実践現場における貴重な事例や症例、実践的な研究に関する情報を共有する」ことを目的に、実践報告の場を設けております。この取り組みは、日々の実践現場で得られる知見を共有し議論を深めることで、アスレティックトレーニング学を発展に寄与することを目指すものです。しかしながら、実践報告も研究活動の一環である以上、発表する際には倫理的配慮が必要です。したがって、発表者は倫理的配慮を怠らないように十分に注意する必要があります。そこで、本会の倫理・COI委員会は、実践報告発表者向けの倫理指針を次の通りと致しました。
実践報告に関する倫理指針
人を対象とする生命科学・医学研究は、研究対象者の身体、精神そして社会に対して大きな影響を与えるとともに受益者へのサービスに対して変化を与え、新たな倫理的、法的そして社会的課題を提起する可能性があります。研究対象者の福利は、科学的および社会的な成果よりも優先されなければならず、人の尊厳及び人権は普遍的に守らなければなりません。また、研究手法がたとえ実践報告により派生したものとしても、研究対象者への身体的、社会的不利益を与えることに対して最大限の配慮が求められます。以上を踏まえ、本会では実践報告発表に向けた研究活動への倫理指針を以下の通りとします。
社会的及び学術的意義を有する研究であること
研究対象者に対して発表者から実践報告内容に関する十分な説明を行うこと
研究対象者に対して自由な意思に基づく同意を得ること
研究に利用する個人情報等に配慮し、適切に管理すること
これらの事項を遵守し、研究活動に取り組んでいただくようよろしくお願いいたします。なお、本倫理指針は他学会等でも適応される指針ではないことを予めご理解ください。また、指針を遵守するにあたり、本会の倫理規定第3条(研究活動)および「人を対象とする生命科学・医学系研究」に関する文部科学省の指針もご一読いただき、研究倫理への理解を深めてください。
2.参考資料
日本アスレティックトレーニング学会 倫理規定
https://js-at.jp/info/infodisclosure
文部科学省 人を対象とする生命科学・医学系研究https://www.mext.go.jp/a_menu/lifescience/bioethics/seimeikagaku_igaku.html