講演情報

[2I-02]においに対する快・不快と感情状態に及ぼす情報の影響ポジティブ情報とネガティブ情報による比較

〇高須 衣玖1、長谷 博子1、平林 由果1 (1. 金城学院大)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

におい、感情状態、ポジティブ情報、ネガティブ情報

目的:においと同時に情報を提示することによって, ヒトの快・不快や感情状態がどのように影響されるかについて,日常生活で身近に存在するにおいを用いて検討した.
方法:実験対象者は,女子大学生40名である.におい物質は6種類(グレープフルーツ,キンモクセイ,柔軟剤,コーヒー,しょうが,イグサ)とし,褐色ボトルに入れて準備した.においごとに,ポジティブな情報とネガティブな情報をそれぞれ3つ選択し,印字したラベルを褐色ボトルに貼り付けた(合計12本).実験対象者は提示された情報を読んでからにおいを嗅ぎ,臭気強度,においの快・不快度,感情状態を評価した. 終了後,実験対象者のにおいの経験値を知るため,においに関するアンケートに回答させた.
結果および考察:グレープフルーツを嗅ぐことにより,爽快感が高まった.キンモクセイ,柔軟剤,コーヒーはリラックス感が高まり,しょうが,イグサは,リラックス感が低くなった.提示情報による違いを比較すると, すべてのにおい物質において,ポジティブ情報ではネガティブ情報より爽快感とリラックス感が高くなり,不安感は低くなることが確認された. 感情への影響の内容・程度はにおい物質により異なるが、日頃嗅ぎ慣れている日常生活の中にあるにおいでも,提示情報によって,においに対する感情が影響を受けることがわかった.以上のことから, 香り商品に表示された情報は,商品のイメージ評価に影響する可能性が示唆された.