講演情報
[2I-03]処分方法の違いにみる回収衣類の内訳
〇熊谷 伸子1、岡林 誠士1 (1. 文化学園大学)
キーワード:
衣類回収、ファッション、生活者、素材、循環型社会
目的:アパレル業界において環境問題が注目されるようになった近年は衣類回収ボックスを設置する店舗も増え、また衣類の行政回収等、生活者には衣類を廃棄しない機会が増えている。しかし衣類を循環型社会に適用させるためには、回収後を考える必要がある。そこで本研究では、処分方法の違いによる回収衣類の内訳を明らかにし、回収後の方策を検討することを目的としている。
方法:民間の交換会と行政回収による2つの処分方法によって回収された衣類を比較し、その内訳について検討した。一つは2022年7月1日~21日に東京都内の商業施設において開催された交換会にて回収された787着を計測し、分析した。比較対象とした行政回収のデータはナカノ株式会社より提供を頂いた1000kg分の内訳とした。
結果:素材別に選別を行った結果、単一素材は55.9%、複数素材は44.1%であり、この内の複数素材においては2種のものが71.2%、3種以上が28.8%となった。これは単一素材の方が少なく、3種の割合が大きいという行政回収の結果とは異なるものであった。しかし、単一素材として多かったものは、共に綿が約50%と同程度であり、次いでポリエステルとなっていた。処分方法の違いからも、生活者の衣類回収に対する認識の一側面を垣間見ることが出来た。本研究の一部はJSPS科研費JP19K21739の助成を受けたものです。
方法:民間の交換会と行政回収による2つの処分方法によって回収された衣類を比較し、その内訳について検討した。一つは2022年7月1日~21日に東京都内の商業施設において開催された交換会にて回収された787着を計測し、分析した。比較対象とした行政回収のデータはナカノ株式会社より提供を頂いた1000kg分の内訳とした。
結果:素材別に選別を行った結果、単一素材は55.9%、複数素材は44.1%であり、この内の複数素材においては2種のものが71.2%、3種以上が28.8%となった。これは単一素材の方が少なく、3種の割合が大きいという行政回収の結果とは異なるものであった。しかし、単一素材として多かったものは、共に綿が約50%と同程度であり、次いでポリエステルとなっていた。処分方法の違いからも、生活者の衣類回収に対する認識の一側面を垣間見ることが出来た。本研究の一部はJSPS科研費JP19K21739の助成を受けたものです。