講演情報
[2J-06]学童期の子育て支援の課題;放課後児童支援員と保護者の意識調査から
〇吉川 はる奈1、安東 英里佳1、遊馬 沙織1 (1. 埼玉大)
キーワード:
子育て支援、学童期、放課後
<問題と目的>厚生労働省によれば令和4年5月1日現在、放課後児童クラブの登録児童は1,392,158人、運営主体について公設が7,359か所、民営は19,324か所と増加の報告がある一方、入学時の「小1の壁」も指摘されている。放課後児童クラブとは児童福祉法に基づき名称を放課後児童健全育成事業といい、保護者が労働等で不在の家庭の小学生を、授業の終了後等に小学校の余裕教室や児童館などを利用し、生活の場や遊びの場を与え、健全育成をめざしている。小学生の放課後を支えるいわば学童期の子育て支援の場であり量的拡大とともに質的拡充が求められ、その充実には支援員と保護者との信頼関係構築は必要不可欠である。本報告では放課後児童支援員と保護者の信頼関係構築に対する双方の意識について明らかにする。 <対象と方法>放課後児童支援員100名と登録児童の保護者250名を対象に質問紙による意識調査を行った。調査時期2021年11~12月 <結果>放課後児童支援員と保護者ともに、信頼関係構築を大切と捉えていたが、相手に信頼を寄せるきっかけは異なっていた。保護者は信頼を寄せるきっかけとして、日々の連絡で直接密にやりとりすること、例えば迅速な電話対応、事実を直接話すなどは80%以上と高かった一方で、支援員は子どもの発達に関する専門知識を有していることが信頼関係構築のきっかけとなる考えていた。