講演情報
[2J-09]4-6歳児にみる社会経済認知N大学附属幼稚園の事例
〇高橋 桂子1、笠井 直美2、松田 純子1 (1. 実践女大、2. 新潟大)
キーワード:
幼稚園児、ピアジェの保存概念、銀行、小遣い、金融経済教育
目的:「お釣り、邪魔だからいらない」。日常での支払形態が、現金から電子マネーなど見えないお金へと移行している今日、おカネ(硬貨)の価値を実感・理解する機会がないまま成長する子供が増えている。キャッシュレス社会を生きていく子供たちにいつ、どのような金融経済教育を行うことが必要か。子供の社会経済概念の実態を明らかにする目的で、幼稚園児(年長組と年中組)を対象に、保存の概念【調査1】と社会経済認知の発達【調査2】に関する2つの調査を実施した。
方法:年長組は2022年11月(N=24)、年中組は翌年1月(N=16)に2つの調査(【調査1】液量と数の保存。【調査2】魚の流通経路、銀行の役割や小遣い)を幼児一人ずつと対面で実施した(実践女子大学倫理審査委員会の承認を受けている(H2022-22)。
結果:年長組【調査1】では、液量と数、双方の保存概念を持つ幼児は24人中4人であった。満6歳に満たない7人の幼児は全員、保存概念が未形成であった。また、見た目に左右された解答では、着目点は同じでも、多い/少ないの判断は幼児により異なった。年長組【調査2】では、魚の流通経路を正確に回答できたのは24人中14人、銀行の役割では銀行に「行ったことがない」が24人中8人で、「行った」場合でも「機械がみんなにお小遣いくれる」との理解がみられた。小遣いは、手伝いをしたり頑張ったとき、硬貨を「1個か2個」もらい、財布にいれていた。
方法:年長組は2022年11月(N=24)、年中組は翌年1月(N=16)に2つの調査(【調査1】液量と数の保存。【調査2】魚の流通経路、銀行の役割や小遣い)を幼児一人ずつと対面で実施した(実践女子大学倫理審査委員会の承認を受けている(H2022-22)。
結果:年長組【調査1】では、液量と数、双方の保存概念を持つ幼児は24人中4人であった。満6歳に満たない7人の幼児は全員、保存概念が未形成であった。また、見た目に左右された解答では、着目点は同じでも、多い/少ないの判断は幼児により異なった。年長組【調査2】では、魚の流通経路を正確に回答できたのは24人中14人、銀行の役割では銀行に「行ったことがない」が24人中8人で、「行った」場合でも「機械がみんなにお小遣いくれる」との理解がみられた。小遣いは、手伝いをしたり頑張ったとき、硬貨を「1個か2個」もらい、財布にいれていた。