講演情報

[2M-07]UR賃貸住宅における生活支援アドバイザーの地域コミュニティ形成業務に関する研究

〇大塚 順子1、定行 まり子2 (1. 東京通信大、2. 日女大)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

UR団地、高齢者、生活支援アドバイザー

目的 UR賃貸住宅の生活支援アドバイザー(以下、アドバイザー)は、高齢者の見守りの他、地域コミュニティ形成をサポートする目的でイベントの企画や開催も業務としている。コロナ禍でイベント開催が自粛される中で、引きこもりを防止し、運動不足解消のための働きかけの工夫について考察することを目的とする。 方法:アドバイザーがこれまでに企画、実施したイベントについて①web調査(153団地116人のアドバイザー対象)、②オンライン同時双方向型での聞き取り調査(35団地35人対象)を実施した(2020年7月~2020年12月)。 結果: 2016年~2019年の間に117団地86人のアドバイザーが企画、実施したイベントは668あり、不定期開催が多かった。イベント内容は、高齢者中心の企画が多く、内容分類では、「ものづくり」、「音楽・鑑賞」が多くなっていて、「飲食+コンサート」など、複合イベントが増加していた。コロナ禍では、多くのイベントが中止となったが、運動不足やこもりがちでストレスを感じる高齢者への働きかけとして、感染リスクを考慮したイベントを行っていることも把握できた。その多くは、団地の屋外空間を利用したもので、団地内の安全な遊歩道や豊かな自然環境のあるベンチスペースなど、日常的に高齢者の滞留がみられるエリアや生活動線を把握し、見守りやコミュニケーションをとる工夫をしているアドバイザーだからこその工夫が確認できた。