講演情報
[2M-09]子ども図書館の設置状況および複合化の経年変化に関する研究
〇前田 博子1 (1. 豊田高専)
キーワード:
子ども図書館、複合施設、経年変化、図書館
目的 2001年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」が制定されて22年が経過した.公共図書館や学校図書館において,子どもの読書を支える取り組みが進められているが,その1つに子ども図書館の存在がある.子ども図書館の設置状況や空間とサービスの特徴について,筆者らは2010年に調査したが,今回はその経年変化を明らかにすることを目的とする. 方法 都道府県立図書館に対し,子ども図書館の設置状況に関するアンケート調査を実施し,そこで明らかになった子ども図書館に対し,アンケート調査を実施した. 結果 (1) 2010年では26館確認できたが1),2022年には38館が確認できた.12年で館数は12館の増加であるが,閉館3館および移転建て替え2館が含まれており,新たに建設されたものは15館であった.閉館3館の内訳は,子ども図書館としては閉館し一般図書館に集約されたものが2館,閉館後同一自治体内に移転建て替えされた別の子ども図書館に集約されたものが1館である.(2) 他施設との連携をみると,「子育て支援施設」や「児童の学習施設」との複合においては連携が増えていたが,「成人利用施設」との複合においては連携の減少が確認できた. 文献] 1) 前田博子,吉川祐加: 子ども図書館の設置状況と複合化に関する実態調査, 豊田工業高等専門学校研究紀要, 第44号, 2012,pp.95-100