講演情報
[2N-04]高齢者への省エネに関する住教育の実践と教育方法の有効性
〇飯野 由香利1 (1. 新潟大)
キーワード:
省エネ、高齢者、住教育
背景と目的 高齢者は住宅内で長時間過ごすことが多いことからエネルギー使用量が多い傾向がある。本研究の目的は、高齢者を対象に省エネルギーに関する住教育を考案して実践し、有効な住教育方法を提案することである。 方法 2018年に新潟市高齢者A大学で省エネに関する講義を25人を対象に行った。さらにアンケート調査を講義の約1か月前・直後・約1か月後に実施した。講義では、高齢化とエネルギー問題の今後の推移と高齢者による省エネ行動を実践することの重要性及び具体的な省エネ手法を説明した。教育方法として、節約金額が最も高い省エネ手法を選択するクイズと受講生の現時点と将来の省エネ行動を実践する場合の節約金額の試算を取り入れた。 結論 1)講義を理解できた側の割合は90%であった。理解できた内容として「省エネが必要な理由」(89%)や「エアコンと扇風機の併用」(68%)が、役立つ内容として「高齢者と省エネとの関係性」(50%)が挙げられた。 2)講義後に家庭で実践した側の割合は60%であった。実践方法は講義後の冬季に適用できる「エアコン(暖房)の省エネ」(58%)と「エアコンと扇風機の併用」(50%)が高く、使用頻度の高いテレビ(50%)、冷蔵庫(42%)や照明(33%)の省エネ方法が挙げられた。 3)78%の受講生がクイズ形式の講義の有効性を実感し、「省エネへの興味・関心」(46%)や「節約意識」(33%)の効果を挙げた。