講演情報

[2N-06]フローリングの評価と選択を取り入れた高校家庭科住生活領域の授業提案Ⅱフローリングの選択に必要な情報収集

〇佐藤 ゆかり1、東原 貴志1、悦内 駿太1、山本 悠哉1、中野 千栄子2、佐藤 正直3、村田 功二4、児嶋 美穂5、井上 真理子6、保坂 路人7、石黒 成紀7、伊藤 圭7 (1. 上教大、2. 柏崎翔洋中等、3. 北教大、4. 京大、5. 森林総研、6. 森林総研多摩、7. 大建工業)
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キーワード:

高等学校、家庭基礎、フローリング、授業実践、VR、生活情報

目的 住生活領域の指導を困難と考える教師の多さが指摘されている.授業時間数削減の中で,住生活領域の内容をどのように理解させるか,そのための実践的・体験的学習活動をどのように行うか等が課題としてあげられている.本研究では生活全般を扱う家庭科の総合性と実践性という性格をふまえて,住生活と消費生活の領域横断的授業を構想・実践した.授業は実践的・体験的学習活動を組み込んだものであった.導入時のフローリングの直観的評価で,生徒が重視した色や木目が与える印象に関する生活情報(以下,情報)を,消費者が入手可能である4つの媒体で提供した.生徒はそこから情報を収集し,分析的評価を行い,前時の性能評価もふまえて総合的評価を行った.本報告では4つの媒体から生徒はどのような情報を収集し,それらをどのようにとらえたかを検討した.
方法 N県立K中等教育学校5年生(2クラス計50名)を対象に,家庭基礎(55分間)の授業として行った.フローリングの色や木目に関する情報を紙(カタログ),実物(カットサンプル),空間シミュレーション,VRゴーグルの4つの方法にて提供し,各々から収集可能な情報について考察させた後,フローリングの総合的な評価をさせた.
結果 生徒はVRゴーグルから空間の広がりを理解するとともに,媒体により得られる情報には違いがあること,複数媒体から情報を収集し消費行動を行うことの必要性等を理解していたと考えられた.