講演情報
[2N-07]伝統的住居における居住者の滞在場所の工夫による暖冷房エネルギー削減効果の検討
〇澤島 智明1 (1. 佐賀大学)
キーワード:
滞在場所選択、暖冷房負荷、環境調節行為
目的 本研究では日本の伝統的住居の空間的な特徴を活かした居住者の滞在場所選択による暖冷房エネルギーの削減効果を検討する。例えば、縁側、土間、続き間などに形成される微気候を利用し、季節や時刻に適した滞在場所を選択する住まい方などを想定している。
方法 住宅の熱負荷解析ツールBEST-Hを用いて戸建住宅の暖冷房負荷を算出した。縁側、続き間を持つ2階建て住宅と縁側、続き間、6畳の土間空間を持つ平屋建て住居の2モデルを作成し、フィールド調査から得た暑さ・寒さを意識した居住者の住まい方を在室や暖冷房スケジュールなどに反映させてシミュレーションを行った。
結果 シミュレーションの結果、田の字平面の4室を季節や時刻によって使い分ける、縁側-居間の間仕切りを開閉して冬季の日射利用や夏季の遮熱を図る、土間室温が快適域にある夏期~中間期の日中数時間を土間で過ごす(居間の冷房を行わない)、といった住まい方の工夫により暖冷房負荷の削減効果がみられた。また住宅の断熱性能によって効果の得られる住まい方に違いが見られた。一方、フィールド調査で把握した居住者の暑さ・寒さを意識した住まい方は必ずしも暖冷房負荷削減に結び付かなかった。
本研究はJSPS科研費17K00793の助成を受けた。
方法 住宅の熱負荷解析ツールBEST-Hを用いて戸建住宅の暖冷房負荷を算出した。縁側、続き間を持つ2階建て住宅と縁側、続き間、6畳の土間空間を持つ平屋建て住居の2モデルを作成し、フィールド調査から得た暑さ・寒さを意識した居住者の住まい方を在室や暖冷房スケジュールなどに反映させてシミュレーションを行った。
結果 シミュレーションの結果、田の字平面の4室を季節や時刻によって使い分ける、縁側-居間の間仕切りを開閉して冬季の日射利用や夏季の遮熱を図る、土間室温が快適域にある夏期~中間期の日中数時間を土間で過ごす(居間の冷房を行わない)、といった住まい方の工夫により暖冷房負荷の削減効果がみられた。また住宅の断熱性能によって効果の得られる住まい方に違いが見られた。一方、フィールド調査で把握した居住者の暑さ・寒さを意識した住まい方は必ずしも暖冷房負荷削減に結び付かなかった。
本研究はJSPS科研費17K00793の助成を受けた。