講演情報
[3I-04]色彩調和に関与する色差の検討(2)― 服装色の配色 ―
〇鷲津 かの子1、山縣 亮介1、加藤 千穂2、山下 健2、石原 久代2 (1. 名古屋学芸大、2. 椙山女学園大)
キーワード:
色彩調和、色差、官能評価
目的 カラーコーディネートにおいて色彩調和は非常に重要であるが,色彩調和には多くの理論があり,使用表色系の属性の等差性に問題があるものも多い.我々はこれまでに,色相角を均等に配分し,明度・彩度を変化させた2色配色の色差と調和度の関係を色票にて検討した.本実験では服装色として提示した場合の調和度について,色票との違いを検討するために視覚評価実験を行った.
方法 実験色は,第1報で作成した高彩度域10色,高明度域10色,低明度域10色の計30色とした.試料はファッションコーディネートソフトi-Dfit((株)テクノア)にて,襟なしシャツとミニスカートに実験色を組み合わせて作成した.実験は,着装画像をN6背景に提示し,女子大生100名を被験者として「非常に調和している」~「全く調和していない」の6段階で回答を求めた.
結果 調和領域においては同一色相の評価が最も高く,色相が離れるほど評価は下がり,色票の実験同様に色相の対比の調和領域は存在しなかった.また,全ての色相で低明度と高明度を組み合わせた配色の調和度が最も高く,低明度同士の配色は調和度が低いが,赤や黄の暖色系の方が配色の違いによる評価の差が大きかった.色差との相関では,全ての色相でΔE*(ab)は負の相関を示し,色差が大きくなるほど調和度は下がる傾向であった.
方法 実験色は,第1報で作成した高彩度域10色,高明度域10色,低明度域10色の計30色とした.試料はファッションコーディネートソフトi-Dfit((株)テクノア)にて,襟なしシャツとミニスカートに実験色を組み合わせて作成した.実験は,着装画像をN6背景に提示し,女子大生100名を被験者として「非常に調和している」~「全く調和していない」の6段階で回答を求めた.
結果 調和領域においては同一色相の評価が最も高く,色相が離れるほど評価は下がり,色票の実験同様に色相の対比の調和領域は存在しなかった.また,全ての色相で低明度と高明度を組み合わせた配色の調和度が最も高く,低明度同士の配色は調和度が低いが,赤や黄の暖色系の方が配色の違いによる評価の差が大きかった.色差との相関では,全ての色相でΔE*(ab)は負の相関を示し,色差が大きくなるほど調和度は下がる傾向であった.