講演情報

[3J-04]産学官連携事業への取り組みに見る大学生の生活に対する理解の深まりに関する一考察

〇村田 晋太朗1 (1. 三重大学教育学部)
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キーワード:

生活経営、産学官連携、問題発見・課題解決

目的
地域課題解決の取り組みの一つとして産学官連携があり、大学はその主体として社会から期待されている。教員養成課程では学校以外の連携についてはあまり行われていない。また、家庭科教員養成においては地域の食産業などとの連携によって、新たなメニューや商品開発に関する取り組みはいくつか報告されている。一方で、家庭経営学に関連する講義での実践は確認できていない。そこで、本研究では、生活経営学の講義内で実施された産学官連携事業の一環としての宿泊商品開発を進めていく過程で、学習者がどのように生活への理解を深めていくかを明らかにし、今後の産学官連携事業への示唆を得ることを目的とする。
方法
2022年前期開講「生活経営学概論」において、学生の授業の感想や学修課題等を収集し、分析を行った。講義では、第1回はガイダンス、第2回から第6回までは生活をお金や福祉などの視点から広く捉えることができるような講義を行った。第7回から第13回までは、問題発見・課題解決のプロセスを2回活動できるようにし、ブラッシュアップできるように工夫した。第14回は開発商品のコンペティションを実施し、第15回は総括を実施した。
結果
講義で学修した生活に関する知識を活用しながら、実際に生活者目線で商品開発することを通じて、理解の深化が確認された。また、生活をマネジメントすることの重要性の気づきについては、講義全体を通じた経験が契機となっていた。