講演情報
[3L-02]生活困難な若者に向き合う定時制高校における家庭科教育の課題と展望―中国・四国地区4県の高等学校家庭科教員へのインタビュー調査から―
〇鈴木 明子1、正保 正惠2、今川 真治1、竹下 浩子3、冨田 道子4、森田 美佐5 (1. 広島大、2. 福山市立大、3. 愛媛大、4. 広島都市学園大、5. 高知大)
キーワード:
生活困難な若者、定時制高校、家庭科教育、インタビュー
【目的】社会環境の変化の中で,生活困難な若者を定時制高校や通信制課程が支えている面がある。前二報では,関連の背景や課題を探り,中国・四国地区4県の定時制高校・通信制課程の家庭科教員と管理職に質問紙調査を行い,家庭科を通した支援の実態の一端を明らかにした。本報では,定時制高校家庭科教員の支援に関わる認識の詳細を探り,課題を明らかにすることを目的とした。
【方法】前報の質問紙調査(2022年6~7月)で得た中国・四国地区4県61校の家庭科教員と管理職の回答の自由記述を分析し課題を整理した。また定時制課程に焦点化し,4県各1校の家庭科教員を対象として約1時間の半構造化インタビューを行った(同年11~12月)。調査内容は,勤務校における家庭科を中心とした1.指導への思い,2.求められている支援,3.困難状況の捉え方,4.教育課程や指導の工夫等であった。それらの逐語録と前調査の自由記述から,主に家庭科教員の認識を捉えた。
【結果】インタビューから,回答者の立場により差異がみられたが,共通して,1.社会状況や家庭環境に起因する生徒の困難性を定時制課程の教員が支えているという認識をもっており,2.多様で複雑な生徒の課題に応じようという使命感をもって臨んでいる様子がみられた。また,3.生徒の困難状況の捉え方の3要素は関連をもっていること,4.教育課程の工夫として各校の実態に応じた取り組みがなされていることを捉えた。
【方法】前報の質問紙調査(2022年6~7月)で得た中国・四国地区4県61校の家庭科教員と管理職の回答の自由記述を分析し課題を整理した。また定時制課程に焦点化し,4県各1校の家庭科教員を対象として約1時間の半構造化インタビューを行った(同年11~12月)。調査内容は,勤務校における家庭科を中心とした1.指導への思い,2.求められている支援,3.困難状況の捉え方,4.教育課程や指導の工夫等であった。それらの逐語録と前調査の自由記述から,主に家庭科教員の認識を捉えた。
【結果】インタビューから,回答者の立場により差異がみられたが,共通して,1.社会状況や家庭環境に起因する生徒の困難性を定時制課程の教員が支えているという認識をもっており,2.多様で複雑な生徒の課題に応じようという使命感をもって臨んでいる様子がみられた。また,3.生徒の困難状況の捉え方の3要素は関連をもっていること,4.教育課程の工夫として各校の実態に応じた取り組みがなされていることを捉えた。