講演情報
[P-070]先染蓄光布の洗濯及び摩耗によるりん光輝度の変化
〇小野寺 美和1、谷 明日香2、竹本 由美子3 (1. 甲南女子大、2. 大阪樟蔭女子大、3. 武庫川女子大)
キーワード:
災害、りん光輝度、蓄光糸、洗濯、摩耗
【目的】蓄光素材は蓄光原料に光が照射されなければならないため,染色が難しく色のバリエーションが乏しい.蓄光素材が、蛍光素材や再帰性反射素材に施されているような多配色が可能となれば防災や救命用にも役立つ.本研究では,JIS T8127「高視認性安全服」の規格を参考に,蓄光布の染色性がりん光輝度に及ぼす影響を検証した.
【方法】(株)フジボウテキスタイル製の蓄光糸8色(白・青・紫・緑・黄・橙・ピンク・生成)を用い,色毎に織った(経糸:ポリエステル,緯糸:蓄光糸)蓄光布3種類(平織,綾織,朱子織)に対して,洗濯試験(JIS L 1930 A4N・5回繰返しを全ての試料同浴で実施)と摩耗試験(JIS L 1096 箇条8.19.5E法の「マーチンデール法」)を行った.色の異なる蓄光布に対して,①初期,②洗濯処理後(タンブル乾燥後),③洗濯処理後(吊干し後),④摩擦試験後を行い,各々りん光輝度測定と表面状態の観察をとおして色毎の特徴を比較検討した.
【結果】生成色の蓄光布の場合,蓄光布3種類(平織,綾織,朱子織)のうち綾織の蓄光布が,光源遮断10分後以降、①~④の全てにおいてりん光性能が高いことがわかった.しかし,(JIS Z 9107)の基準にある一番低い区分の「JA」には至らなかった.今後染色によるりん光性能の持続性が課題である.本研究は2019-2022年度基盤研究C(課題番号:19K02382)より遂行された.
【方法】(株)フジボウテキスタイル製の蓄光糸8色(白・青・紫・緑・黄・橙・ピンク・生成)を用い,色毎に織った(経糸:ポリエステル,緯糸:蓄光糸)蓄光布3種類(平織,綾織,朱子織)に対して,洗濯試験(JIS L 1930 A4N・5回繰返しを全ての試料同浴で実施)と摩耗試験(JIS L 1096 箇条8.19.5E法の「マーチンデール法」)を行った.色の異なる蓄光布に対して,①初期,②洗濯処理後(タンブル乾燥後),③洗濯処理後(吊干し後),④摩擦試験後を行い,各々りん光輝度測定と表面状態の観察をとおして色毎の特徴を比較検討した.
【結果】生成色の蓄光布の場合,蓄光布3種類(平織,綾織,朱子織)のうち綾織の蓄光布が,光源遮断10分後以降、①~④の全てにおいてりん光性能が高いことがわかった.しかし,(JIS Z 9107)の基準にある一番低い区分の「JA」には至らなかった.今後染色によるりん光性能の持続性が課題である.本研究は2019-2022年度基盤研究C(課題番号:19K02382)より遂行された.