講演情報

[P-076]和服素材を用いたリメイクドレスの制作

〇髙水 伸子1 (1. 東京家政大学)
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キーワード:

和服素材の再利用、布の制限、金糸銀糸使いのベルト

「目的」4年制大学における学修の集大成として、キモノや帯などの和服素材を用いたドレスの学生作品例と、その制作手順を紹介する。布の大きさにも柄にも制限がある中、いかに素材の魅力を活かして新しく洋服に蘇らせるかが課題であった。
「方法」素材の入手:①祖母や祖父から譲られたもの②古着屋で購入したもの③ネット検索で購入したもの
制作手順:①着物をほどいてから悉皆屋に洗い張りを依頼し、反物にする②1/2モデルサイズでの試作用に、反物と同じ形のシーチングを1/2大で用意し、柄を鉛筆書きする③デザインを立体で考えるために1/2モデル人形を用いてトワール作成④実物大の型紙を制作手順③の結果に基づき作成し、試着・補正後、本布裁断・縫製・仕上
「結果」シルエット類型(総数6点中の実例点数):①チュニック型(1)②身頃はタイトフィットでスカートはボリュームのあるドーム型(3)③Aライン(1)④マーメードライン(1)
袖の類型①袖無しベアトップドレス(2)②フレアースリーブ(4)
意匠の傾向:キモノの美しい柄をドレスでもそのまま活かし、裾回りを彩り華やかにまとめ、胸元と後ろ肩にワンポイントの柄をあしらう例が多く、裾回りなどの寸法不足は、オリジナル袖の柄部分や八掛を利用した。金糸や銀糸入り帯の再利用や、豪華な市販ブレードでベルトを作成してウエストの空間を補い、自然に和服風のバランスに落ち着く傾向であった。