講演情報

[P-081]オノマトペによる服装印象の表現

〇内田 直子1 (1. 大妻女大)
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キーワード:

オノマトペ、服装、印象、表現

目的 ファッション雑誌などで服装の状態を表現する手段としてオノマトペが使われ、読者も言葉からその雰囲気を感じとることができる。本研究では、服装がオノマトペで表現された時、その服装のイメージをどのように解釈しているのかについて検討した。
方法 調査Iで、ファッション雑誌から抽出したオノマトペ10種類の各印象を、「女性的・男性的」「軽い・重い」「動的・静的」について5段階評価で尋ねた。さらに調査IIで、服装やアイテムの12種類の写真を評価者に提示し、調査Iで使用した10種類のオノマトペのどの表現が当てはまるか選択(複数可)してもらった。調査は2019年12月、女子大学生110名対象に実施した。
結果 言葉の印象として、女性的は「ふわっ・ほんのり・もこもこ」、男性的は「がんがん・かっちり」、軽いは「ふわっ・ほんのり」、重いは「かっちり・がんがん」、動的は「がんがん」、静的は「かっちり」などが該当し、「きりり・むんむん」などは比較的中間的な言葉であった。服装との関係では、サックドレスは「ふわっ」「ほんのり」に7割の回答があり女性的で軽い印象として、スキニーパンツ、パンタロンは「かっちり」「きりり」に7割の回答があり男性的でやや静的な印象を持たれている。発信者が服装イメージをオノマトペで言語化した時、受信者はその言葉からイメージの具現化が可能であり、言語化の転換精度が高いほどより正確にイメージの再現ができると考えられる。