講演情報
[P-082]病衣がもたらす心理的影響を軽減するデザインの提案
〇須田 理恵1、根津 かんな1 (1. 文化学園大学)
キーワード:
病衣、心理的影響、デザイン提案
目的 入院における衣生活は,「衣」のもつ社交性や自己表現の自由が尊重され, 制限をできる限り排除した日常生活と変わらないものが望ましいと考える。一方, 既存の病衣は,利便性や機能性を優先し,治療の受けやすさなどを考慮した結果でもあるが,着用する患者自身の心理的,社会的側面では大きく制約されている。本研究では,病衣を着用する上で生じる心理的影響を考慮したデザインの提案を行うことを目的とする。
方法 製作する上でのテーマは「日常着に近いもの」を設定し,入院生活は単に治療を行うだけの期間ではなく,人間としての尊厳が維持され,且つ,日常生活の延長として入院生活を捉えられる病衣を提案する。既存の病衣Aと製作した病衣Bをそれぞれ着用し,入院生活での主な動作及び印象評価を行った。
結果 肌触りは,病衣Aよりも病衣Bのほうが高い評価が得られた。また、1枚で病院の外に出られるかという質問に対し,上下が異なるデザインである病衣Bのほうが外に出やすく,おしゃれで可愛いなど好意的な意見が多く見られた。病院衣料として適切な病衣であるためには,リネンサプライの特性や消毒に耐えうる素材であることなど,医療現場という側面からみた必須事項を取り入れることも必要不可欠であるが,より快適な入院生活,そして衣生活の実現を目指していくためには,患者側,医療現場側両方の視点に立つことが極めて重要であると考える。
方法 製作する上でのテーマは「日常着に近いもの」を設定し,入院生活は単に治療を行うだけの期間ではなく,人間としての尊厳が維持され,且つ,日常生活の延長として入院生活を捉えられる病衣を提案する。既存の病衣Aと製作した病衣Bをそれぞれ着用し,入院生活での主な動作及び印象評価を行った。
結果 肌触りは,病衣Aよりも病衣Bのほうが高い評価が得られた。また、1枚で病院の外に出られるかという質問に対し,上下が異なるデザインである病衣Bのほうが外に出やすく,おしゃれで可愛いなど好意的な意見が多く見られた。病院衣料として適切な病衣であるためには,リネンサプライの特性や消毒に耐えうる素材であることなど,医療現場という側面からみた必須事項を取り入れることも必要不可欠であるが,より快適な入院生活,そして衣生活の実現を目指していくためには,患者側,医療現場側両方の視点に立つことが極めて重要であると考える。