講演情報
[2B-05]子育て世代におけるワーク・ファミリー・バランスと家庭での食事実践に関する意識と行動との関連
*久成 三有紀1、設樂 馨2、吉井 美奈子2、脇本 景子2 (1. 岡山大、2. 武庫川女大)
キーワード:
ワーク・ファミリー・バランス、子育て世代、家庭での食事実践
【目的】子育て世代におけるワーク・ファミリー・バランス(WFB)と家庭での食事実践に関する意識および行動との関連を明らかにすることを目的とした。【方法】本研究はWeb調査による横断研究である。パネル登録者のうち20~40歳代の男女かつ子どもを持つ者6,000名に対してスクリーニングを実施し、婚姻経験者、有職者、子どもの年代が小・中・高校生、家庭での食事づくり担当割合が5割以上の全ての条件に当てはまる1,923名のうち1,000名から回答を収集した。欠損値のある回答を除外した有効回答数は923件となった。WFB尺度は下位尺度の仕事―家庭葛藤(WFC)および仕事―家庭促進(WFF)の三分位を用いて群分けし、家庭での食事実践に関する意識と行動(家族で同じ食事、ストレス/対立回避、手作りの食事等)の群間差を解析した。【結果】WFC、WFF共に食事実践に関する意識および行動の分布パターンはほぼ合致していたが、ストレス/対立回避において意識と行動に違いが認められた。ストレス/対立回避意識は、WFC及びWFF共に中群に比し低群および高群が有意に高値を示した。一方、ストレス/対立回避の実践状況は、WFC低群および中群に比し高群が有意に低値を示し、WFFにおいて群間差は認めなかった。【結論】WFC高群においてストレス/対立回避意識は高いが、ストレス/対立回避実践レベルが低いという意識と行動の乖離が認められた。