講演情報
[2E-02]女子大学生が衣類に対して抱く「お得感」の要因
*辻 幸恵1 (1. 神戸学院大)
キーワード:
価格、感性、意識
目的 女子大学生(19歳~22歳)たちが,衣類の購入時に「得をした」と感じる要因を明らかにすることである. 方法 調査対象は関西圏に在住の私立総合大学に所属する女子大学生(19歳~22歳)30人を対象に個別に聞き取り調査を実施した. 調査期間は2024年12月下旬であった.結果 女子大学生たちが「得をした」と感じる時は「自分が想定した値段よりも安価な場合」「高額な値段から割引があった場合」など値段に関する要因が挙げられた. また,「友人から服を褒められた」「似合っていると言われた」など対人の反応が良い場合が挙げられた.さらに,「着ていると高価格だと間違えられた」「ブランド品と間違えられた」「流行している洋服と勘違いされ羨ましがられた」など相手から衣服が格上と判断されたことも挙げられていた.他方「洗濯が楽でしわにならない時」「思ったよりも丈夫な時」という商品の性能に関する回答も得られた. 考察 値段に関しては商品の値段よりも高額に見えるということに満足を感じていた.値段以外には対人的に「相手が褒める」「羨ましがる」という態度が見られ,それらが優越感に結びついた.洗濯してしわにならないなど商品そのものの性能についても触れられていた.これら「価格」「対人」「性能」の3つの要因がいずれも自己の基準以上であった場合にお得感が得られると考えられる.