講演情報
[2H-01]体操用帽子の色・構造が日射遮蔽率および日射透過率に及ぼす影響
*田村 沙織1、薩本 弥生1 (1. 横浜国立大)
キーワード:
日射遮蔽率、日射透過率、色、体操用帽子
目的 熱中症対策に有効である帽子について、児童用の体操用帽子を試料とし、帽子の色と構造の違いが日射遮蔽率・日射透過率に与える影響を検討した。
方法 a)日射遮蔽率は人工気候室内で帽子を被せたグローブ温度計に人工日射を照射して温度変化を測定し、b)日射透過率は分光光度計を用いて測定した。試料は、ポリエステル製で同一構造で色違いの帽子11点と構造の異なる白色の帽子4点を用いた。
結果 ①帽子の色と日射遮蔽率は、彩度よりも明度と強い相関を示し、明度が高くなる程、帽子内温度の上昇を抑える効果が高い傾向にあり、遮蔽効果が高い順に水色、黄色となった。②帽子の色と日射透過率は明度と線形関係を示し、明度が高くなる程、日射透過率が高くなる傾向にあり、日射透過率が高い順に白色、黄色となった。波長別では近赤外領域の日射透過率は色によらずほぼ一定で、可視光領域は明度と相関を示し、紫外領域も線形関係にあるものの、白色の紫外線透過率が極端に高い値を示した。布の構造による影響も大きく、気孔面積の大きな試料の日射透過率が高くなる傾向にあった。③全波長を含めた日射透過率と日射遮蔽率の相関については、構造の異なるもの同士では負の相関が見られたが、同一構造の色違いでは正の相関が見られた。これは、明度が高くなる程、日射透過率が高まる一方で、日射吸収率が低くなることが考えられることから、温度上昇が抑えられた結果とみられる。
方法 a)日射遮蔽率は人工気候室内で帽子を被せたグローブ温度計に人工日射を照射して温度変化を測定し、b)日射透過率は分光光度計を用いて測定した。試料は、ポリエステル製で同一構造で色違いの帽子11点と構造の異なる白色の帽子4点を用いた。
結果 ①帽子の色と日射遮蔽率は、彩度よりも明度と強い相関を示し、明度が高くなる程、帽子内温度の上昇を抑える効果が高い傾向にあり、遮蔽効果が高い順に水色、黄色となった。②帽子の色と日射透過率は明度と線形関係を示し、明度が高くなる程、日射透過率が高くなる傾向にあり、日射透過率が高い順に白色、黄色となった。波長別では近赤外領域の日射透過率は色によらずほぼ一定で、可視光領域は明度と相関を示し、紫外領域も線形関係にあるものの、白色の紫外線透過率が極端に高い値を示した。布の構造による影響も大きく、気孔面積の大きな試料の日射透過率が高くなる傾向にあった。③全波長を含めた日射透過率と日射遮蔽率の相関については、構造の異なるもの同士では負の相関が見られたが、同一構造の色違いでは正の相関が見られた。これは、明度が高くなる程、日射透過率が高まる一方で、日射吸収率が低くなることが考えられることから、温度上昇が抑えられた結果とみられる。