講演情報

[2H-03]視覚的補助教材の活用ー服のダーツ展開における事例ー

*佐藤 奈未1 (1. 東京家政大)

キーワード:

視覚教材、デジタルトワル、ダーツ展開

目的 洋裁教育において,大学入学後に専門知識を学ぶ学生が多い.そのため短期間で基礎力を付けることが重要であり,基礎があってこそ発展や応用,更なる疑問が生まれ課題解決思考へと繋がる.例えば平面製図から洋服の形を立体的に想像するには想像力だけでなく経験と時間が必要となる.それを補助する為の視覚教材に着目した.視覚教材は理解促進,記憶,興味,集中力の向上,情報の整理,共通認識保持に対応する効果がある.そこで基礎教育を受ける学生に対し視覚的補助教材を用いた授業を通じて理解を深め,より建設的な意見や考察を引き出すことを目標とした.
方法 パターンの授業において視覚的補助教材を取り入れた授業を行った.3次元着装シミュレーションソフトを利用しダーツ展開において平面製図から立体構造への可視化を行った.また色や柄が加わることによる印象の違いや地の目の動きにも注目した.3次元ソフトは主にデジタルトワル作成の為に東レクレアコンポIIを,色や柄のあるものの資料作成にはCLOを使用した.
結果 対象学生は一年間パターンを学んでおり個々の理解度には差があったが,立体を想像できる学生には視覚的補助教材は確認作業のツールとなり,想像できない学生にとっては新たな理解の促進となった.また皆で同一のものを確認することでパターンへの新たな問題点が指摘された.更に3次元ソフトへの興味を抱くようになった学生が多く出るという結果となった.