講演情報
[p-055]家庭用電子レンジを用いたサクラスモークチップからの色素抽出と絹布の染色性
*藤本 明弘1、山名 凱1、塚崎 舞2、森田 みゆき2 (1. 宮崎大、2. 東京学芸大)
キーワード:
電子レンジ、染色、サクラ、スモークチップ、色素、抽出
目的:我々は、天然染料を用いた電子レンジ染色において、茜や紫根などの染材から効率的な色素抽出が可能であることを明らかにしてきた。一方、日本の伝統的な染材であるサクラは、その美しい色彩と文化的価値から注目されているが、従来は主に生の枝や花を使用するため、染色可能な時期が限定され、染材の長期保存が困難であるという課題があった。そこで本研究では、通年入手可能で保存性の高いサクラスモークチップに着目し、電子レンジを用いた色素抽出条件の最適化を行い、得られた抽出液での絹布の染色性について検討した。
方法:色素の抽出は、ジップロックコンテナにサクラスモークチップ10g、溶媒500mlを加え、500Wで所定時間加熱することで色素を抽出した。絹布の染色は、ジップロックコンテナに絹白布0.5g、染色液25mlを加え、500Wで所定時間加熱した。絹布の染色性は、色差計を用いてL*a*b*値、色差(ΔE*ab)を測定することで評価した。
結果:抽出条件を液性、加熱時間で検討した結果、液性がアルカリ性で、加熱時間10分で最も色素を効率的に抽出できた。また、常圧煮沸と電子レンジ法での色素の抽出効率を比較したところ、電子レンジ法の方が短時間の加熱でより多くの色素を抽出可能であることが明らかとなった。絹布の染色性に及ぼすpH、加熱時間の影響を検討した結果、最適条件は液性が酸性で、加熱時間6分であった。
方法:色素の抽出は、ジップロックコンテナにサクラスモークチップ10g、溶媒500mlを加え、500Wで所定時間加熱することで色素を抽出した。絹布の染色は、ジップロックコンテナに絹白布0.5g、染色液25mlを加え、500Wで所定時間加熱した。絹布の染色性は、色差計を用いてL*a*b*値、色差(ΔE*ab)を測定することで評価した。
結果:抽出条件を液性、加熱時間で検討した結果、液性がアルカリ性で、加熱時間10分で最も色素を効率的に抽出できた。また、常圧煮沸と電子レンジ法での色素の抽出効率を比較したところ、電子レンジ法の方が短時間の加熱でより多くの色素を抽出可能であることが明らかとなった。絹布の染色性に及ぼすpH、加熱時間の影響を検討した結果、最適条件は液性が酸性で、加熱時間6分であった。