講演情報

[P-073]口コミ分析からみた靴下の購入・着用の実態

*高橋 美登梨1、金井 光代2、内藤 章江3、藤田 雅夫4 (1. 埼玉大、2. 文化学園服飾博物館、3. お茶の水女大、4. 共立女大)

キーワード:

口コミ、靴下、KHCoder、購買分析

目的 近年のファッション・アパレル産業は、国内供給量は増加する一方で国内市場は減少傾向にあり、今後、ファッション・アパレル産業の新規展開や市場拡大を図るためには市場分析がこれまで以上に重要となるといえる。本研究では、アパレル製品における消費者の購買分析をする新たな視点として購入時の口コミ(批評コメント)を取り上げ、購入・着用の実態を考察する。
方法 本研究では、流行の影響を受けにくいとされる「靴下」を取り上げる。大手調査会社所有の衣料品パネルデータのうち、JAMコードの商品コードが45もしくは49で始まる「靴下」を分析対象とし、回答者「女性」、カテゴリー「婦人靴下」、口コミの文字数が「2文字以上」のものを分析した(2020年1月~2024年7月)。対象件数は15,176件である。口コミの分析はKHCoderを用いてテキストマイニングを行った。
結果 (1)分析対象の口コミをすべて対象に共起ネットワーク分析を行い、共起関係を図式化したところ、商品の特徴によって口コミの傾向が異なることが示唆された。(2)「リピ(リピート買い)」や「愛用」の語句が抽出された。特定の商品を繰り返し購入していることが予想されたため口コミの個人データを確認したところ、ストッキングは特定のメーカーを複数回購入している割合が高かった。(3)「引き締め」「脱げる」「着圧」「暖かい」等、商品の特徴を示す語句が抽出された。