講演情報
[3D-07]「責任ある行動」ができるエシカル・コンシューマーの育成−高等学校家庭科におけるパフォーマンス課題を取り入れた実践とその効果−
*谷 昌之1、大本 久美子2 (1. 大阪府立天王寺高、2. 大阪教育大)
キーワード:
家庭科、消費者市民教育、エシカル・コンシューマー、パフォーマンス課題
目的 家庭科における消費者教育は,消費者市民社会の主体となるエシカル・コンシューマー(倫理的消費者)の育成に大きく寄与している.知識習得だけでなく,責任ある行動を促すことをねらいとしたパフォーマンス課題を設定した実践を行い,効果を検証する.
方法 2025年1〜2月に大阪府立A高校2年生9クラス(355名)を対象として家庭基礎(2単位2時間連続)において消費生活の授業を8時間実施した.内容は,1.ライフプランと家計管理,2.契約と消費者トラブル,3.課題の作成,4.課題の仕上げと発表,とした.単元を総括するパフォーマンス課題は「消費生活アドバイザーとして,中学生に『エシカル・コンシューマー』について5〜10分のミニ講義を行う」とした.評価はルーブリックを用い,観点は,1.問題点や背景を盛り込めたか(問題意識),2.課題解決のためのアクションを提案できたか(提案性),3.内容や方法を工夫できたか(表現の工夫),とし,各3段階の記述語を設定した.事前調査やパフォーマンス課題の生徒による相互評価,事後調査などを実施し,得られた成果物やデータを分析した.
結果 事前調査より,エシカル消費の取り組みについては知識,実践ともに低調であった.「中学生に説明し,行動を促す」という課題を設定したことにより,エシカル・コンシューマーとしての知識習得とともに行動を具体的に想起できたことが,成果物や相互評価より確認することができた.
方法 2025年1〜2月に大阪府立A高校2年生9クラス(355名)を対象として家庭基礎(2単位2時間連続)において消費生活の授業を8時間実施した.内容は,1.ライフプランと家計管理,2.契約と消費者トラブル,3.課題の作成,4.課題の仕上げと発表,とした.単元を総括するパフォーマンス課題は「消費生活アドバイザーとして,中学生に『エシカル・コンシューマー』について5〜10分のミニ講義を行う」とした.評価はルーブリックを用い,観点は,1.問題点や背景を盛り込めたか(問題意識),2.課題解決のためのアクションを提案できたか(提案性),3.内容や方法を工夫できたか(表現の工夫),とし,各3段階の記述語を設定した.事前調査やパフォーマンス課題の生徒による相互評価,事後調査などを実施し,得られた成果物やデータを分析した.
結果 事前調査より,エシカル消費の取り組みについては知識,実践ともに低調であった.「中学生に説明し,行動を促す」という課題を設定したことにより,エシカル・コンシューマーとしての知識習得とともに行動を具体的に想起できたことが,成果物や相互評価より確認することができた.