講演情報
[3E-03]大都市在住男性高齢者の孤食予防と栄養改善のための共食機会創出の取組自主グループ化支援に向けた伴走支援報告
*小島 みさお1、清野 諭2,1、倉岡 正高1、横山 友里1、島崎 陽子3、高橋 志乃3、小宮山 恵美1、森 裕樹1、小林 江里香1、藤原 佳典1 (1. 東京都健康長寿医療センター研究所、2. 山形大、3. 十条高齢者あんしんセンター)
キーワード:
高齢者、孤食、共食、栄養改善、自主グループ
【目的】大都市在住男性高齢者に対する取組を通じ、男性高齢者の孤食予防と栄養改善を図ることを目的とした。【方法】東京都A区B地域包括支援センターが2022年~2024年にPDCAサイクルに沿って実施した取組に対し、観察記録及び参加者アンケートの分析を行った。筆頭発表者所属機関の研究倫理審査委員会の承認を得ている。【経過・結果】Plan: A区高齢者実態調査の結果と地域の実情を踏まえ、男性高齢者の孤食予防と栄養改善を図ることを目的として、A区認定健康推進店の協力を得て食事会を4回開催する計画を立てた。Do:男性高齢者15名を対象に、①飲食店での食事会(管理栄養士の講話含む)、②食事会3か月後とその半年後に、参加者の振返りの会を企画・実施した。Check:2回目の振返りの会参加者アンケートの結果、60.0%が以前より食材の種類や具材を取り入れていると回答し、66.7%が自主グループ化を希望していた。Action:この結果をもとに、調理や外食を共にする自主グループを創出した。今後は、自主グループの活動内容の多様化や、配食事業者を含めた地域資源の活用など、更なる発展を目指すことになった。【考察】本取組は、男性高齢者の孤食予防と栄養改善につなげられる可能性が確認できた。本報告は、地域のステークホルダーに関与を促すことで、地域住民同士の交流が促進し、男性高齢者の孤食予防に向けた取組が進んだ好事例であると考えられる。