講演情報
[3G-04]抗菌繊維の機能性向上に及ぼすバイオフィルム生成の抑制による効果
*柳瀬 友香1、髙橋 佑紀世1、五十嵐 亮二2、鶴永 陽子1、高橋 哲也1 (1. 島根大、2. 星光PMC株式会社)
キーワード:
抗菌性、カテキン、バイオフィルム
「目的」
天然由来の抗菌成分を含有する抗菌繊維は、化学物質過敏症の問題がないことや使用時に安心感があることなどの利点が多い。一方、化学的な抗菌成分を含有する抗菌繊維に比べて、その機能性が弱いなどの問題もある。そこで菌が生成するバイオフィルムを非殺菌的に弱体化させる効果を持つバイオフィルムコントロール剤BR-109(星光PMC製、以下BFC剤と記す)を用いて抗菌性の向上を試みた。
「方法」
1)試料:実験用の試料として、カテキンを塗布した親水性PPスパンボンド不織布を用いた(カテキン0.8g/cm2)。使用したBFC剤は、芳香族系アルコール、芳香族窒素化合物から構成される。
2)抗菌効果の評価:JIS-L-1902を基にした抗菌性試験を実施した。BFC剤を適量添加した菌液を37℃で19時間培養した後、寒天培地に滴下し、さらに37℃で24時間培養させて生成したコロニー数から抗菌性の評価を行った。
「結果」
培養前の生菌数は1.0×105CFU/mlであったのに対して、無塗布の不織布で19時間の培養を行うと4.4×109CFU/ml程度にまで増殖した。一方、カテキンを塗布した不織布では1.8×108 CFU/mlであり、さらにBFC剤を0.4%添加すると2.0×106 CFU/mlへと減少した。つまり、カテキンに抗菌効果が確認できるとともに、BFC剤を添加することで抗菌効果がさらに向上した。
天然由来の抗菌成分を含有する抗菌繊維は、化学物質過敏症の問題がないことや使用時に安心感があることなどの利点が多い。一方、化学的な抗菌成分を含有する抗菌繊維に比べて、その機能性が弱いなどの問題もある。そこで菌が生成するバイオフィルムを非殺菌的に弱体化させる効果を持つバイオフィルムコントロール剤BR-109(星光PMC製、以下BFC剤と記す)を用いて抗菌性の向上を試みた。
「方法」
1)試料:実験用の試料として、カテキンを塗布した親水性PPスパンボンド不織布を用いた(カテキン0.8g/cm2)。使用したBFC剤は、芳香族系アルコール、芳香族窒素化合物から構成される。
2)抗菌効果の評価:JIS-L-1902を基にした抗菌性試験を実施した。BFC剤を適量添加した菌液を37℃で19時間培養した後、寒天培地に滴下し、さらに37℃で24時間培養させて生成したコロニー数から抗菌性の評価を行った。
「結果」
培養前の生菌数は1.0×105CFU/mlであったのに対して、無塗布の不織布で19時間の培養を行うと4.4×109CFU/ml程度にまで増殖した。一方、カテキンを塗布した不織布では1.8×108 CFU/mlであり、さらにBFC剤を0.4%添加すると2.0×106 CFU/mlへと減少した。つまり、カテキンに抗菌効果が確認できるとともに、BFC剤を添加することで抗菌効果がさらに向上した。