講演情報

[3H-03]持続可能な社会に関する意識と行動の変容を促す家庭科の授業提案

*土屋 善和1 (1. 琉球大学 教育学部)

キーワード:

家庭科教育、持続可能な社会、生活との関連付け

目的 本研究の目的は、持続可能な社会と自分の生活との関連や自分の行動が社会に与える影響について考える場面を設定した授業を提案し、生徒の意識や行動の変容を促す手立ての検討をすることである。
方法 横浜市内私立中高一貫女子校に通う高校生(4クラス)を対象に持続可能な社会について考える授業を2時間実施した。授業の成果については、事前・授業直後・事後(授業より2~3週間後)調査の結果を分析・考察した。
結果 「「持続可能な社会」になることは私たち個人の生活がよりよくなることでしょうか」と尋ねたところ、事前調査では、「そう思う」が42.0%、「少しそう思う」が44.5%に対して、事後調査では、「そう思う」が69.0%、「少しそう思う」が24.1%であり、思うと回答した生徒はおよそ7割ほどであった。さらに、「あなたは実生活の中で「持続可能な社会」の実現に向けた行動をしていますか」と尋ねたところ、事前調査では、「よくする」が10.8%、「少しする」が57.5%であり、行動している生徒は7割ほどであったが、事後調査では、「よくする」が18.1%、「少しする」が71.6%と9割ほどの生徒が行動していることがわかった。また、行動をする理由として、「自分の生活も良くなる」や「自分が行動することで誰かに影響を与える」などが挙げられていた。以上より、本実践によって、生徒の意識や行動の変容が促されたと推察される。