講演情報

[3H-07]高齢期の住宅改修住宅内事故を予防する改修について

*藤平 眞紀子1 (1. 奈良女大)

キーワード:

住宅改修、高齢期、住宅内事故

【目的】住宅の耐久性や構造体の安全性の維持や向上を目指す住宅改修とともに、居住者の高齢化に伴う住宅内事故を予防し安全性や快適性を確保するための改修も重要であり、住宅の長期使用を見据えた住居管理が求められている。本報では、高齢期における住宅内事故と改修内容の関連について、また、今後の心身の変化を見据えた住宅改修について検討した。【方法】居住地や日頃の活動状況などを勘案して、A市シルバー人材センターの会員497名を対象として、2024年12月に住宅内事故と住宅改修に関するアンケート調査を行った。【結果】有効回答は271、有効回収率54.5%であった。回答者は男性57.9%、女性40.6%であり、年齢は60〜74歳45.0%、75歳以上52.8%であり、回答者の多くは心身の衰えを感じていた。戸建て持ち家が66.8%、築後年数は40年以上が43.5%であった。玄関や階段・廊下、居室などでバランスを崩し転倒しそうになったヒヤリ経験が多く、住宅内の改修は手すりの取り付け、二重サッシ・ペアガラスに交換、段差解消などであった。改修場所は玄関、浴室、トイレ、階段、居室などであり、改修理由は自身の身体の衰え、事故予防、他の改修と一緒に、親の介護などであり、改修内容や理由、今後の要望に関連がみられた。適切な改修のために経済面へのサポートが求められていた。また、冷暖房器具の設置・交換は多く行われており、今後の希望も高かった。