講演情報

[生涯スポーツ-A-05]成人におけるPhysical Literacyと身体活動、QOLの関連(発,測)

*許 東海1、松永 美咲2、Gao Yibo1、松井 公宏3,4、鈴木 宏哉1,2,3 (1. 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科、2. 順天堂大学スポーツ健康医科学推進機構、3. 順天堂大学スポーツ健康科学部、4. 横浜市立大学附属病院 児童精神科)
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【背景】Physical Literacy(PL)とは、生涯にわたって身体活動や運動に取り組むための動機、自信、身体的能力、知識および理解である(IPLA, 2017)。近年、PLの醸成は身体活動習慣の獲得に貢献することが示唆されている。一方で、PLは身体活動習慣を介して、生活の質(QOL)に関与する可能性が考えられるが、これらの関係は不明である。【目的】本研究では、成人を対象にPL、身体活動、および健康関連QOLの関係を明らかにすることを目的とした。【方法】本研究では、対象者はインターネット調査会社に登録している18歳から64歳までのモニターでから募集した。性・年齢ごとに均等割り付けを行い有効な回答が得られた成人男女940人を分析対象とした。日本語版 PL4L及び日本語版 WHOQOL-26 尺度を用いて PL および QOL を得点化した。PL4L は身体領域、感情領域、認知領域、社会領域の 4 領域から構成され、領域ごとの得点率とこれらを平均した PL 得点を算出した。身体活動は1週間あたりの身体活動時間(分)及び行動変容ステージを用いて評価した。統計解析には共分散構造分析を用い、PL、身体活動、QOLを潜在変数と仮定し、3変数間の関連性における標準化偏回帰係数(β [95%信頼区間])を算出した。【結果】モデルの適合度は良好であった(CMIN/DF= 6.336、RMSEA=0.075、CFI= 0.963、GFI=0.958、AGFI=0.928)。PLはQOLと直接的に関連していた(β=0.332 [0.196,0.439])。一方、PLは身体活動と関連しており(β=0.598 [0.481,0.731])、身体活動はQOLとも関連していた(β=0.245 [0.122,0.401])。【結論】成人において、PLはQOLに直接的および身体活動を介して関連することが示唆された。

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