講演情報
[学校保健体育-B-07]小学校体育科における受容感を育む関わりが児童の運動有能感、運動意欲に与える効果(教)マット運動とハンドボールの授業との比較から
*金子 泰子1、橋爪 和夫2、阿尾 昌樹3 (1. 富山国際大学、2. アール医療専門職大学、3. 射水市立堀岡小学校)
【目的】本研究では、小学校体育科において、受容感を育む言葉がけや関わりを器械運動とボール運動(ゴール型)の2単元で実施し、2単元間における児童の支援実施前後の運動有能感及び運動意欲の変容を比較し、単元によって受容感を育む関わりの効果に差があるのかを検討した。
【方法】2024年11月〜2025年2月に、富山県内のD小学校に在籍する6年生96名を調査した。岡澤らによる運動有能感調査の合計点が集団の中でも特に低い値を示す児童12名を抽出した。小学校教員志望の大学生が抽出児童12人の学習支援者として学校長の許可を得て体育科の授業に参加した。大学生は抽出児童12名を中心に、クラス全員の児童の取り組みや成長をよく観察し、励ましや取り組みを認める言葉かけを行った。授業終了後に抽出児童12名との学習支援者、担任教諭、周辺の児童との会話内容と、それに対する児童の反応や言動を記録した。学習支援者が介入した授業はマット運動授業5回、ハンドボールの授業5回であった。両単元前後に、全児童を対象に運動有能感調査、運動意欲に関するアンケート調査を実施した。
【結果】抽出児童12名は、マット運動の単元終了後において「身体的有能さの認知」の高まりが見られた。 ハンドボールの授業においては、「身体的有能さの認知」「運動意欲」の高まりが見られた。両単元共において、統制感が授業後に低下した。
【考察】運動有能感が低い傾向にある児童は、励ましや称賛の声かけの機会を増やすことで、「身体的有能さの認知」、「運動意欲」を高めることにつながると推察された。一方で、「統制感」が授業後に低下する児童が複数名みられた。受容感を育む関わりと、統制感の高まりとの関係について追究する必要がある。
【方法】2024年11月〜2025年2月に、富山県内のD小学校に在籍する6年生96名を調査した。岡澤らによる運動有能感調査の合計点が集団の中でも特に低い値を示す児童12名を抽出した。小学校教員志望の大学生が抽出児童12人の学習支援者として学校長の許可を得て体育科の授業に参加した。大学生は抽出児童12名を中心に、クラス全員の児童の取り組みや成長をよく観察し、励ましや取り組みを認める言葉かけを行った。授業終了後に抽出児童12名との学習支援者、担任教諭、周辺の児童との会話内容と、それに対する児童の反応や言動を記録した。学習支援者が介入した授業はマット運動授業5回、ハンドボールの授業5回であった。両単元前後に、全児童を対象に運動有能感調査、運動意欲に関するアンケート調査を実施した。
【結果】抽出児童12名は、マット運動の単元終了後において「身体的有能さの認知」の高まりが見られた。 ハンドボールの授業においては、「身体的有能さの認知」「運動意欲」の高まりが見られた。両単元共において、統制感が授業後に低下した。
【考察】運動有能感が低い傾向にある児童は、励ましや称賛の声かけの機会を増やすことで、「身体的有能さの認知」、「運動意欲」を高めることにつながると推察された。一方で、「統制感」が授業後に低下する児童が複数名みられた。受容感を育む関わりと、統制感の高まりとの関係について追究する必要がある。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
