講演情報

[11教-口-01]小学校体育における「バドミントンやテニスを基にしたゲーム」の実態に関する一考察「テニピン」の可能性の検討を通して

*今井 茂樹1 (1. 山梨学院短期大学)
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2017年に小学校学習指導要領解説体育編(文部科学省、2018)が告示され、中学年に「バドミントンやテニスを基にした易しいゲーム」が、高学年に「バドミントンやテニスを基にした簡易化されたゲーム」が新たに例示された。しかしながら、小学校教員からは、「バドミントンやテニスを基にした易しい(簡易化された)ゲーム」(以下、「バドミントンやテニスを基にしたゲーム」)という例示が曖昧で何を行ったらよいのかわからないため、実施の検討すらできなかったという声が多いことが指摘されている(今井、2024)。
 本研究では、「バドミントンやテニスを基にしたゲーム」に関して、小学校教員がどのようなことに問題を感じているのかについて実態を調査した。そのうえで、全国で実践されている「テニピン」を小学校教員実技研修の場で実施し、「バドミントンやテニスを基にしたゲーム」の例示種目としての可能性について、小学校教員の意識調査を通して検討することを目的とした。
 「バドミントンやテニスを基にしたゲーム」に関する実態調査の結果から、小学校現場のなかで十分に認知がされていない実態が明らかとなった。また、実践されていない要因について、テキストマイニング分析により、7つに整理された。
 「テニピン」実技研修前後における「実践可能」に係る意識の変容については、高まりがみられた。小学校体育において「テニピン」であれば「バドミントンやテニスを基にしたゲーム」として、実践の可能性を検討できることが示唆された。

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