講演情報
[08測-ポ-02]規定テンポステップテストのテンポの検討
*青木 宏樹1、出村 慎一2、長澤 吉則3、浮田 咲子4、永山 亮一5、藤谷 かおる2 (1. 福井工業高等専門学校、2. 金沢大学、3. 京都薬科大学、4. 関東学院大学、5. 北陸学院大学)
規定テンポステップテストは、種々のテンポが可能である。テンポにより関与する能力が異なるが、集中力や疲労の観点から適切なテンポを選択する必要があろう。本研究の目的は、規定テンポステップテストの適切なテンポを検討することであった。対象者は児童50名(男児25名、女児25名)で、彼らに測定器上で4種(40bpm、60bpm、90bpm、及び120bpm)のテンポに合わせて40秒間その場ステップすることを指示し、ステップ中の重心動揺を測定した。各テンポについて3試行実施し、最小値を代表値とした。評価変数として、単位時間軌跡長(①)、矩形面積(②)、平均位置X(③)とY(④)、及び標準偏差X(⑤)とY(⑥)を選択した。各変数におけるテンポ間差は対応のある1要因分散分析により、近接テンポ間の関係はピアソンの相関係数により検討した。各変数においてテンポ間に差がある、また、テンポ間の関係が低い場合は、両テンポに関与する能力が異なると判断される。1要因分散分析の結果、③を除いた変数において有意な主効果が認められ、①において120bpm、90bpm、60bpm、40bpmの順に、②及び⑥において40bpm及び60bpmが90bpm及び120bpmよりも、90bpmが120bpmよりも、④及び⑤において90bpmがその他のbpmよりも小さかった。また、①、②及び⑥において40bpmと60bpm間、60bpmと90bpm間、90bpmと120bpm間にそれぞれ有意な高い相関が認められ、④及び⑤において40bpmと60bpm間に有意な相関が認められたが、前者は低く後者は高かった。以上の結果から、児童対象の規定テンポステップテストの場合、120bpmと40bpmあるいは60bpmテンポの選択が適切と判断された。
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