講演情報
[08測-ポ-10]高校野球選手におけるバット速度に及ぼす除脂肪量指数の影響
*山田 健二1、大野 貴弘1、竹島 弘晃3、須藤 明治2 (1. 国士舘大学体育学部体育研究所、2. 国士舘大学体育学部、3. 株式会社Noble Action)
スポーツにおいて、技術を支える体力が重要であることは周知されている。野球においても、パフォーマンスに重要な筋肉量を向上させていくことが体づくりにとって重要とされている。しかしながら、選手や指導者において、トレーニングや食事などについての知識を向上させることは大きな課題であり、体づくりへの悩みを抱える選手も多い。また、技術練習の重視などによる運動量の増加によって、体重や筋肉量増加など体づくりが思うように進まないことでの出力不足により野球技術の向上に結び付かないケースも少なくない。本研究では、高校野球選手の体組成データを取得し、その中でも近年注目されている除脂肪量指数を算出し、ラプソード、ブラストモーション(ミズノ社製)から得られるヒッティングデータをもとに、体組成とヒッティング能力との関係について明らかにし、現場へのアドバイスにつながる知見を得ることを目的とした。体組成は、TANITA社製の体組成計を用いて、体重、筋肉量、体脂肪率を測定した。また、BMIと体脂肪率をもとに除脂肪量指数を算出した。ヒッティング測定では、置きTを用いて、各選手7球ずつ試技を行った。採用試技は、打球角度15°前後のライナーの打球とし、打球速度の速い試技を採用した。ラプソードより打球速度、打球角度、飛距離を採用し、ブラストモーションよりバット速度、パワーを採用した。その結果、打球速度およびバット速度におけるスイング能力と除脂肪量指数との間にも有意な正の相関関係が認められた。また、1次式より得られる除脂肪量指数の数値より、目標とする打球速度へのアプローチへとつながることから、技術練習に加えて、トレーニングなどで体づくりをする重要性について明らかになり、ラプソードに加え体組成についても評価することが重要であると考えられた。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
