講演情報
[08測-ポ-18]大学男子ソフトボール選手のパワー発揮特性とスイング速度の関係
*田邉 凱聖1、齋藤 大成1、畑島 一翔1、秋葉 茂季1、田中 重陽1 (1. 国士舘大学大学院)
先行研究において、野球のスイング速度と除脂肪体重やベンチプレス及びスクワットの1RMとの間に相関関係が認められており、全身の筋量及び筋力はスイング速度に影響を与える要因であることが報告されている。しかし、打者のスイング動作は下肢で始動し、上肢にかけて動作の速度が高まるといった特徴を有することから、上肢と下肢で求められる力発揮の特性は異なることが予想される。個人の力発揮の特性を評価する方法として負荷と速度の関係(L-V関係)から推定最大速度や最大筋力を評価する方法が用いられているが、スイング速度との関係を検討したものは報告されていない。本研究では、大学男子ソフトボール選手おけるベンチプレス(BP)とスクワット(SQ)のパワー発揮特性とスイング速度(BSV)との関係を検討することを目的とした。被験者は、大学男子ソフトボール選手20名とした。BP及びSQの最大パワー(PP)の測定は、3つの異なる負荷における最大努力での挙上速度からパワーを算出し、負荷とパワーの関係を二次回帰することでPPを推定した。また、L-V関係から負荷軸切片(L0)、速度軸切片(V0)と1RMを推定した。その結果、BPの1RMとBSVには有意な相関関係は認められなかったが、SQの1RMとBSVに有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)。また、BP及びSQのPPとBSVに有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)。L-V関係について検討した結果、BPではV0とBSVに有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)のに対して、SQではL0とBSVに有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)。以上の結果から、大学男子ソフトボール選手におけるパワー発揮特性がスイング速度に及ぼす影響として、BPでは速度の要素、SQでは負荷の要素が重要である可能性が示唆された。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
