講演情報

[09コ-ポ-13]学生コーチが抱く役割認識と困り感

*渡邊 裕也1、池田 和司1、冨田 剣太郎1、大井 理緒2 (1. 日本経済大学、2. 環太平洋大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
コーチング学において、競技現場での指導実践を担う「学生コーチ」に焦点を当てた研究は少ない。学生コーチは、競技者としての出場機会が限られる選手が転向するケースが多く、転向動機に内在するネガティブな感情やモチベーションの低下が課題となることも少なくない。また、多くのチームにおいて学生コーチの役割は明確に定義されておらず、本人の経験やチーム内の暗黙知に委ねられている実態がある。結果として、学生コーチは自らの存在意義や職責の曖昧さに戸惑いを抱えながら活動している可能性がある。こうした背景を踏まえ、本研究では大学運動部における学生コーチを対象に、彼らがどのような役割認識を持ち、どのような困り感を抱えているのかを明らかにすることを目的とした。これにより、学生コーチに対する適切なコーチング支援の在り方を検討する一助としたい。
大学運動部に所属する現役の学生コーチ2名を対象とし、学生コーチとして活動する上での役割認識や、困り感に関する内容を問う半構造化インタビューを実施した。得られた結果はSCAT(大谷,2008)により質的に分析した。また分析で得られた構成概念を抽出し、KJ法(川喜田, 1967)にて分類分けして整理することで、学生コーチが持っている役割認識や、抱いている困り感について明確化した。これらの分析には、コーチング学やスポーツ心理学の専門家を中心とした5名の研究者が携わった。調査結果の詳細については、当日の発表を参照されたい。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン