講演情報
[09コ-ポ-21]指導用動作モデルを用いたピルエット動作指導に関する研究フィードバックトレーニング効果について
*河鰭 真世1、堀内 健太郎1、津田 博子1、松本 真咲1、仲間 若菜1、阿江 通良1 (1. 日本体育大学)
本研究は,指導用動作モデルを用いたフィードバックトレーニングを実施し,動作の改善過程における変化と主観的意識の関連を検討することで動作習得およびダンス指導の基礎的知見を得ることを目的とした.対象者は,N大学ダンス部に所属する女性ダンサー5名(身長:1.57±0.04m,体重:52.5±4.5㎏,年齢:20.6±0.9歳,経験年数:11.8±3.5年)であった.国内外のバレエ団でソリスト以上に所属する女性クラシックバレエダンサー11名の平均動作を指導用モデルとして反映させたアプリ(Loop Traning App, TOPPAN株式会社製)を用いて5回のフィードバックトレーニング実験を行った.トレーニング期間は,主観的意識調査のためにアンケートも同時に実施した.フィードバックトレーニング実験の前後にはpirouette en deor (以下,ピルエット)を実施し,対象者の動作を光学式動作解析データ収集カメラ12台(ArqusA5, Qualisys, 250 Hz)とマーカーレスカメラ(Miqus, Qualisys, 250Hz)を用いてデータを取得した.得られた3次元座標データから身体各部の方向角と回転中の安定性の指標として身体の傾斜角度を算出した.フィードバックトレーニング前後の動作の特徴においては,角運動量生成に重要とされる準備局面において,指導モデルと比較し大きなばらつきがみられた.そこで,準備局面に焦点を当て指導モデルを用いたフィードバックトレーニングを実施した結果,トレーニング後には身体傾斜角度の減少がみられた.特に,トレーニング前は指導モデルと比較し身体傾斜角度が大きく,変動も大きい傾向がみられた.しかしトレーニング後では,準備局面を指導モデルに近づけることにより身体傾斜角度が減少し,回転数の増加や回転動作の安定性が向上したダンサーがみられた.
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