講演情報
[09コ-ポ-35]サッカーにおける新規間欠的持久力テスト(CHU-Test)の生理学的特性大学生男子サッカー選手を対象にして
*上田 真也1、坂本 拓巳2 (1. 天理大学、2. 森ノ宮医療大学大学院)
【背景および目的】最近,サッカーの試合中における間欠的持久力テストとして, CHU-Testが中馬により提案された(Chuman et al. 2022).CHU-Testは,段階的に速くなるビープ音に合わせてサッカーピッチのペナルティエリアを2往復し(16.5 m×4)),その2往復ランニングを10秒間の休息を挟みながら疲労困憊まで繰り返すテストである.CHU-Testパフォーマンスは,サッカーの試合で行われた高強度ランニングでの移動距離や高強度加減速を反映することが報告されている.本研究では,CHU-Testパフォーマンスの生理学的特性について示すことで,従来のサッカーにおける間欠的持久力テストとの違いを明確にし,CHU-Testのフィールドテストとしての応用可能性を見出すことを目的とした.【対象】大学生男子サッカー選手21名を対象に,最大酸素摂取量,Yo-Yo IR test,CHU-Testの3項目を1週間の間隔を空けてランダムに行った.また,Yo-Yo IR testとCHU-Testの終了直後には,血中乳酸値を測定し,各テスト中は常時,心拍数を記録した.【結果】CHU-Testは,最大酸素摂取量(P=0.006, r=0.581)およびYo-Yo IR test(P=0.017, r=0.514)と中程度の相関関係を示した.また,CHU-Test終了後の血中乳酸値は,Yo-Yo IR testに比べて有意(P<0.05, d=2.56)に低値を示した.さらに,CHU-Test中の最高心拍数は,Yo-Yo IR testに比べて有意(P=0.001, d=5.22)に低値を示した.【結論】CHU-Testは,Yo-Yo IR testと中程度の相関関係にとどまり,異なる生理学的特性を有することから,従来の持久系指標と異なるパフォーマンスを反映している可能性が示唆された.
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