講演情報
[11教-ポ-14]大学体育授業における運動種目の違いがライフスキル獲得に及ぼす影響
*田中 奏一1、小俣 貴洋1、金子 竜大1、成相 美紀1、前田 奎1、藪中 佑樹2、細野 裕希1、新野 弘美1、高橋 啓悟3、濱中 良1、杉山 敬1、鷹野 都1、銘苅 淳4 (1. 京都先端科学大学、2. 龍谷大学、3. 徳島大学大学院、4. アルバモス大阪)
【目的】
本研究の目的は、大学体育授業における運動種目の違いが、受講生のライフスキル(以下、LS)獲得に及ぼす影響を明らかにすることである。
【方法】
対象は、A大学の必修の大学体育授業(種目は選択制)を履修した学生1,051名とし、2024年度秋学期の授業開始前および全15回の授業終了後に、パネル調査を実施した。分析対象は、2回の調査に有効回答した545名であった。LSの測定には、日常生活スキル尺度(島本・石井,2006)を用い、種目ごとの受講前後差について二要因分散分析を行った。
【結果】
LS全体および複数の下位項目において、時間の主効果が有意であり、受講後の得点は受講前に比べて有意に高かった(p < .05)。その中でも「リーダーシップ」(ηp² = .097)の効果量が最も大きく、次いで「個人的スキル」(ηp² = .068)、「情報要約力」(ηp² = .066)の順であった。また、種目による主効果もLS全体および個人的スキルなど一部の下位項目で有意に認められ(p < .05)、サッカーやバスケットボール受講者は、テニスやニュースポーツ受講者に比べてLS得点が高い傾向を示した。なお、全ての項目において受講前後×種目の交互作用は有意ではなかった。
【考察】
大学体育授業がLSの獲得に寄与することは、既存研究(島本・石井,2009;杉山ほか,2006)でも指摘されているが、本研究では、種目に関わらずその有効性が示唆された。授業前の時点でLSに差が認められることは、これまでも報告されているが(東海林ほか,2012)、本研究においては、受講者が選択した種目によってLS得点に差が認められた点が注目される。必修科目として受講者により種目選択が行われるA大学のような体制においては、LSの水準に応じた個別最適な授業展開の参考として、選択種目を手がかりとすることは有効であると考えられる。
本研究の目的は、大学体育授業における運動種目の違いが、受講生のライフスキル(以下、LS)獲得に及ぼす影響を明らかにすることである。
【方法】
対象は、A大学の必修の大学体育授業(種目は選択制)を履修した学生1,051名とし、2024年度秋学期の授業開始前および全15回の授業終了後に、パネル調査を実施した。分析対象は、2回の調査に有効回答した545名であった。LSの測定には、日常生活スキル尺度(島本・石井,2006)を用い、種目ごとの受講前後差について二要因分散分析を行った。
【結果】
LS全体および複数の下位項目において、時間の主効果が有意であり、受講後の得点は受講前に比べて有意に高かった(p < .05)。その中でも「リーダーシップ」(ηp² = .097)の効果量が最も大きく、次いで「個人的スキル」(ηp² = .068)、「情報要約力」(ηp² = .066)の順であった。また、種目による主効果もLS全体および個人的スキルなど一部の下位項目で有意に認められ(p < .05)、サッカーやバスケットボール受講者は、テニスやニュースポーツ受講者に比べてLS得点が高い傾向を示した。なお、全ての項目において受講前後×種目の交互作用は有意ではなかった。
【考察】
大学体育授業がLSの獲得に寄与することは、既存研究(島本・石井,2009;杉山ほか,2006)でも指摘されているが、本研究では、種目に関わらずその有効性が示唆された。授業前の時点でLSに差が認められることは、これまでも報告されているが(東海林ほか,2012)、本研究においては、受講者が選択した種目によってLS得点に差が認められた点が注目される。必修科目として受講者により種目選択が行われるA大学のような体制においては、LSの水準に応じた個別最適な授業展開の参考として、選択種目を手がかりとすることは有効であると考えられる。
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