講演情報
[11教-ポ-26]小学校教育実習の授業実践を通した実習生の学びに関する事例的研究2回の授業協議会の談話分析を中心に
*江藤 真生子1、三田 沙織2 (1. 琉球大学、2. 國學院大學)
【目的】小学校教育実習の授業実践後の協議会における談話を分析し,実習生の学びを実証的に明らかにすることを目的とした。【方法】対象は,教員養成系大学教育学部附属小学校で実施された教育実習で,指導教員とその学級に配属された実習生4名(2回の協議会に参加),他学級配属で1回目と2回目のそれぞれの協議会のみに参加し発表した3名であった。体育授業は2回実施され,2回目の体育授業は学年の代表として行われた研究授業であった。各授業後の協議会の発言と実習記録簿の記述をデータとして収集した。協議会では,先行研究による実習生の課題(教授行為や教具に関する内容が多く児童の学習に関する内容は少ない傾向にあること)を鑑み,学習者に焦点を当てる「8つの問い」(コルト・ハーヘン,2010)の視点を用いて指導教員が運営を行った。協議会における発言は,内容のまとまりごとに発話として坂本(2010)の分類カテゴリー(授業の表象,推論,問題の表象,可能性の想定,代案,その他)に分類した。【結果と考察】協議会はいずれも授業者が自評する場面1,観察者がそれぞれ所感を述べる場面2,実施された授業の課題に対して協議する場面3に分けられ,2回目の協議会のみにグループ協議の発表と質疑応答の場面4がみられた。総じて,実習生は他者の発話や問いかけをもとに問題の表象に気づいたり,推論や代案を思考したりしていたと考えられた。また,2回目の授業者は,1回目の協議会における他者や自身の問題や推論を自身の授業に反映させ実践した。2回目の協議会で他者の問題や推論をもとに思考し,子どもの運動の楽しみ方に違いがあることの理解に繋がったと考えられた。なお,分析の詳細については当日ポスターにて報告を行う。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
