講演情報
[09コ-ポ-10]陸上競技400m走におけるアスリートのタイプを考慮した最適なペース配分の究明とコーチングモデルの構築
*山元 康平1 (1. 福井工業大学)
400m走は、男子トップレベルでも45秒前後の時間を要する。そのため、高いパフォーマンスを達成するためには適切なペース配分が重要となる。「どのようなタイプのアスリートが、どのようなペース配分が最適なのか?」という問いは、国内外の400mアスリートおよび指導者にとって古くからの重大な疑問であるが、最適なペース配分の選択方法については明確な回答が示されていないのが現状である。また、アスリートは複数年にわたって多角的なトレーニングを行い、ペース配分についても試行錯誤を重ねるが、「トレーニングによって最適なペース配分が変化していくのか?」についても明らかでない。これらの問を究明するためには、先行研究を整理し、研究モデルを提案することが求められる。これらのことから本研究では、陸上競技400m走におけるアスリートのタイプを考慮した最適なペース配分について究明のための研究モデルおよびコーチングモデルを提案することを目的とした。【方法】文献研究の方法をとり、陸上競技400m走のペース配分に関する国内外の研究を精査し、陸上競技400m走におけるアスリートのタイプを考慮した最適なペース配分について究明のための研究モデルについて考察するとともに,タイプを考慮したコーチングについて事例的に検討した。【結果・考察】レース分析に関する研究から、世界トップレベルを含む幅広い競技レベルにおいて、多様なレースパターンのタイプが存在することが確認された。研究モデルとして、実験条件において個人に複数のペース配分を試行させる方法および、公式競技会におけるレース分析を継続的に調査する方法が提案された。さらに、アスリートのタイプの評価には、スピード持久力の評価法の確立が必要であることが示唆された。当日は、これらを踏まえた事例的データについても報告する。
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