講演情報

[09コ-ポ-28]大学生テニス選手のボレーにおける下肢の動作特性解析

*勝見 康平1、富岡 咲紀1、来田 宣幸1、幸田 仁志1 (1. 京都工芸繊維大学大学院 生体行動学研究室)
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【緒言】テニスにおいて攻撃的な戦術を考える上でボレーは重要な技術である。正確性やスピードを求めるにあたって、足を踏み込む動作が必要とされている一方で、その動作の特徴は不明な点が多い。そこでフォアボレーとバックボレーにおける下肢の動きに着目し、キネマティクス的視点からその特徴を明らかにすることを目的とした。
【方法】対象者の大学生テニス選手に対して、ミドルボレーをしやすい場所に球出しを行い、打ち出されたボールをターゲットエリアに向かってボレーするよう指示した。3台のビデオカメラ(120fps)でボレー動作を撮影し、Frame-DIAS V(Q’s fix社)を用いて3次元DLT法にて反射マーカーをラケットに4ヶ所と大腿部、膝、くるぶし、つま先の計8ヶ所に付け、座標を計測した。フォアボレー、バックボレーともに5試技計測をし、打点時における両足つま先の位置関係、ボールから両足つま先の中点までの距離、大腿部および膝、くるぶしの3点がなす角度を算出した。
【結果および考察】ある対象者において、打点時のボールを原点とした際、フォアボレーの打点時の左足つま先は(X,Y)=(-0.94±0.09, 0.22±0.12)、右足つま先は(X,Y)=(-0.54±0.18, -0.46±0.13)となり、右足つま先はX軸方向にばらつきがあった。また同様に、バックボレーの打点時の左足つま先は(X,Y)=(0.65±0.10, -0.65±0.06)、右足つま先は(X,Y)=(0.79±0.09, -0.16±0.09)であった。同対象者において、打点時の膝屈曲角度はフォアボレーで116.0±9.9度、バックボレーでは106.8±9.4度であった。打点時のボール位置から両足つま先の中点までの距離は、フォアボレーで0.76±0.10m、バックボレーで0.81±0.03mとなり、フォアボレーでばらつきがあった。

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