講演情報
[03心-ポ-34]自然体験活動において児童がポジティブ感情を経験する場面の探索的検討環境感受性の個人差に注目して
*矢野 康介1 (1. 筑波大学)
【背景と目的】児童の適応や発達を促す取り組みの一つとして、自然体験活動が推進されているが、その効果には大きな個人差が見られることが指摘されている。このような個人差を規程する要因として、心理学領域では、種々の環境要因に対する反応性を表す概念である環境感受性に注目が集まっている。本研究では、自然体験活動からポジティブな感情を経験する場面についての自由記述データを収集し、環境感受性の程度ごとに分析を行うことで、自然体験活動の効果において個人差が生じるメカニズムを明らかにするための基礎的知見を提供することも目的とした。
【方法】本研究では、小学4~6年生の児童1200名に対して、インターネット調査を行った(男子599名、女子595名、その他・不明6名;各学年400名)。すべての調査対象者は、①環境感受性の測定尺度であるHSCS-C(岐部・平野,2020)、および②自然体験活動において「たのしい」と感じる場面に関する自由記述項目に回答した。以上の手続きは、研究協力者の所属機関の倫理審査委員会より承認を得た。HSCS-C合計得点について潜在クラス分析を行い、調査対象者をいくつかの群に分類した後、自由記述項目について、各群を外部変数とした共起ネットワーク分析を実施した。分析には、Mplus8.3およびKH Coder3を使用し、有意水準は5%に設定した。
【結果と考察】潜在クラス分析の結果、環境感受性の高群・中群・低群の3つが抽出された。また、共起ネットワーク分析において、感受性高群では非日常的かつ景観の美しい場所で活動すること、感受性中群では自由な活動を通じて自然の快適さを感じること、感受性低群では非日常的な活動を通して新たな発見をすることが、それぞれポジティブ感情と関連すると解釈された。
【方法】本研究では、小学4~6年生の児童1200名に対して、インターネット調査を行った(男子599名、女子595名、その他・不明6名;各学年400名)。すべての調査対象者は、①環境感受性の測定尺度であるHSCS-C(岐部・平野,2020)、および②自然体験活動において「たのしい」と感じる場面に関する自由記述項目に回答した。以上の手続きは、研究協力者の所属機関の倫理審査委員会より承認を得た。HSCS-C合計得点について潜在クラス分析を行い、調査対象者をいくつかの群に分類した後、自由記述項目について、各群を外部変数とした共起ネットワーク分析を実施した。分析には、Mplus8.3およびKH Coder3を使用し、有意水準は5%に設定した。
【結果と考察】潜在クラス分析の結果、環境感受性の高群・中群・低群の3つが抽出された。また、共起ネットワーク分析において、感受性高群では非日常的かつ景観の美しい場所で活動すること、感受性中群では自由な活動を通じて自然の快適さを感じること、感受性低群では非日常的な活動を通して新たな発見をすることが、それぞれポジティブ感情と関連すると解釈された。
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