講演情報
[03心-ポ-50]Transformational Coaching Scaleの日本語版作成と因子構造の検討
*深見 将志1 (1. 日本大学商学部)
本研究の目的は,Turnnidge & Côté(2019)の理論に基づいて開発された Transformational Coaching Scale(TCS)の日本語版を作成し,その因子構造および信頼性を検討することである.近年,コーチがアスリートの競技力のみならず,心理的・社会的発達に与える影響が注目されており,特にTransformational Leadership(TL)は,Idealized Influence(理想化された影響力),Inspirational Motivation(人を鼓舞する動機づけ),Intellectual Stimulation(知的な刺激),Individualized Consideration(個別的配慮)の4つの次元から成るリーダーシップスタイルとして,スポーツ現場においても重要視されている(Bass & Riggio, 2006).一方で,これまでのTLに関する研究の多くはビジネスや教育の分野を中心に展開されており,スポーツ特有の文脈に即した測定尺度の必要性が指摘される.
そこで本研究では,こうした課題に対応するため,TCSの日本語版を作成し,競技現場への適用可能性を検討することとした.まず,TCS原版を翻訳し,集団競技の運動部に所属する高校生を対象に質問紙調査を実施した.得られたデータに探索的因子分析を行った結果,原版と同様の4因子構造が抽出され,各下位尺度における Cronbach のα係数も十分な信頼性を示した.これにより,日本語版TCSは,競技現場におけるコーチのTL行動を測定する信頼性の高いツールとなり得ることが示唆された.今後は,確認的因子分析や他尺度との関連検討を通じて,さらなる妥当性の検証を進めていく必要がある.本研究は,日本におけるトランスフォーメーショナル・リーダーシップ研究の発展に貢献する基盤的な研究となることが期待される.
そこで本研究では,こうした課題に対応するため,TCSの日本語版を作成し,競技現場への適用可能性を検討することとした.まず,TCS原版を翻訳し,集団競技の運動部に所属する高校生を対象に質問紙調査を実施した.得られたデータに探索的因子分析を行った結果,原版と同様の4因子構造が抽出され,各下位尺度における Cronbach のα係数も十分な信頼性を示した.これにより,日本語版TCSは,競技現場におけるコーチのTL行動を測定する信頼性の高いツールとなり得ることが示唆された.今後は,確認的因子分析や他尺度との関連検討を通じて,さらなる妥当性の検証を進めていく必要がある.本研究は,日本におけるトランスフォーメーショナル・リーダーシップ研究の発展に貢献する基盤的な研究となることが期待される.
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