講演情報

[07発-ポ-02]児童における身体組成と下肢の運動機能の関連性

*髙橋 功祐1 (1. 石巻専修大学)
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【⽬的】本研究では,児童の立ち上がり動作の際に発揮される筋力や素早さ,安定時間等の下肢の運動機能に着目し,それらと脂肪量や徐脂肪量等の身体組成との関連性について明らかにすることを⽬的とした。【⽅法】本研究の対象は,M県I市内の小学校9校の1年生から6年生に在籍する958名(男子504名,女子454名)の児童であった。身体組成は,タニタ社製体組成計MC-780A-N(マルチ周波数8電極BIA方式)を用いて測定した。項目は,体重,筋肉量,体水分量,推定骨量,除脂肪量,体脂肪率および体脂肪量,であった。得られた結果から,タニタ(2009)の基準に準拠し,「肥満傾向児」,「標準児」,「瘦身傾向児」に分類した。運動機能の測定は,タニタ製の運動機能分析装置ザリッツ(BM-220)を使用した。項目は,筋力(F/w),素早さ(RED/w),安定時間(Stable Time),左右方向変動値(Vx),荷重変動値(Vw),左右動揺(Vx/Vw),であった。身体組成と運動機能との関連性を検討するために,ピアソンの積率相関係数を算出した。さらに,「肥満傾向児」「標準児」「瘦身傾向児」の体格分類の違いによる運動機能の関連性を検討するために,一元配置分散分析並びに多重比較検定を実施した。【結果】ピアソンの積率相関係数を算出した結果,男女ともに,脂肪量と F/w, Stable Time, Vw, Vx/Vwとの間,筋肉量とStable Time, Vw, Vx/Vwとの間に有意な関連性がみられた。また,一元配置分散分析の結果,男子ではF/w, Stable Timeとの間に,女子ではRED/w, Stable Time, Vx/Vwに有意な主効果が認められた。多重比較検定の結果,男子ではF/w, Stable Timeで,女子ではRED/w, Stable Time, Vx/Vwで有意な平均値の差が確認された。

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